TechTargetジャパンでは、アンケートを通じて会員のバックアップツール導入に関する意識調査を実施。調査結果から、企業組織全体のリスクマネジメントを重視した考え方が浮かび上がってきた。
※ 回答の比率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位まで表示しているため、比率の合計が100.0%にならない場合があります。
TechTargetジャパンでは2009年11月25日から12月4日にかけて、TechTargetジャパン会員を対象に「バックアップツール利用状況に関するアンケート調査」を行った。これに対して444件の回答が寄せられ、導入状況、導入したきっかけ、重視する機能などに関して興味深い結果を得ることができた。
バックアップ業務は個々の企業にとって非常に重要なものである。業務データをビジネスに生かすことは企業にとってもはや常識だからだ。また、社内データの保存を着実に行っているかどうかは、外部からも注視されている。
しかし、それほど重要なデータを着実にバックアップする業務に、IT部門の担当者は頭を悩ませることが多い。この業務は慎重さを要求され、手間も掛かるが、一方で経営層やユーザー部門からは「コストを掛けずにできて当たり前」という感覚でとらえられやすい。バックアップ業務においては、ツールの新規導入は経営層から難色を示されるケースがある。しかし、複雑化するシステムと増え続けるデータ量に対処するには、バックアップツールの導入は避けては通れない。バックアップツールの導入を上層部に説得するために、IT部門では、リスクマネジメントに対する関心が経営層にも浸透してきていることを利用することがあるという。
まず、読者が所属する企業のバックアップツール導入および検討状況について質問した結果が以下のグラフになる。
バックアップツールの導入状況は、「導入済み」が72.3%となった。また、検討状況については「導入(入れ替え)を検討している」が22.5%となった。別の質問で、「導入(入れ替え)を検討している」と回答した企業に、バックアップツールの導入予定時期を聞いている。これに対しては、「1年以内」が37.0%と最も多く、次いで「1年以上先」が34.0%、「6カ月以内」が13.0%となっている。
「導入(入れ替え)を検討している」と答えた企業が22.5%に上るというのは、注目すべきだろう。この中には当然、今まで導入していなかったが新たに導入することを検討している企業も含まれる。しかし導入状況のグラフを見ていただければ分かる通り、導入していない企業は全体の約2割。仮にその中の半数ほどが新規導入を検討しているとしても、回答者全体の約1割は既に導入済みだが入れ替えを検討している可能性がある。さらに「導入しているかどうか分からない」と回答した企業の中にバックアップツールを既に導入している企業があるかもしれないと考えれば、入れ替えを検討している企業の数はさらに増える。
バックアップツールなどの運用管理製品は、価格も高く担当者が操作に慣れるまで時間もかかる。従って、製品そのものを入れ替えるというのは大きな決断だ。そこにはどんな背景があるのだろうか。
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