ようやくパブリッククラウド本流の時代か
停滞するプライベートクラウド、加速するパブリッククラウド その差は何?(1/2 ページ)
ITアナリストは、全てのクラウドスタックの層で2016年に大幅な導入増加を予想している。その筆頭はIaaSで、ハイエンドのサービスの魅力がさらに増すと見ている。
IaaS(Infrastructure as a Service)は、2016年も引き続きIT市場で急成長が見込まれている。中でもハイエンドのサービスが、より注目を集める可能性が高まっている。
具体的な金額は異なるものの、IaaS市場が2016年に25%以上の成長率を遂げるという点について、ITアナリストの見解はほぼ一致している。中には約40%の成長率を予想するアナリストもいる。これは、IaaSの市場規模が200億ドルを超えることを意味する。IaaS市場は成熟を遂げ、顧客がハイエンドのクラウドスタックに移行する準備は万端だ。
451 Researchが最近実施した調査によると、29%の回答者のワークロードは何らかの形のクラウドで運用され、そのうち16%はパブリッククラウドで運用されていることが明らかになった。この割合は、2018年には57%に上昇し、パブリッククラウドにおける運用の割合は27%になることが予想されている。
「これは、私たちが果敢にリスクに立ち向かう早期導入の段階から、メインストリームに推移したことの表れだ」と451 Researchで調査部門のディレクターを務めるアンドリュー・ライヒマン氏は自身の見解を語る。
今もなお企業が最も多くの費用を掛けるクラウドサービスはSaaS(Software as a Service)だ。好評を博しているアプリケーションには、Microsoftの「Office 365」やSalesforceのサービスなどがある。Gartnerは、2016年にSaaS市場が377億ドル規模に成長すると見積もっている。SaaS市場は、着実な成長を続けるだろう。だが、2016年にはIaaSとPaaS(Platform as a Service)の成長率がSaaSの成長率を上回ると見ている企業もある。
Gartnerによると、IaaSはクラウド市場で最も成長率の高いセグメントになることが予想されている。38.4%の成長率が見込まれており、市場規模は224億ドルになると予想されている。一方、PaaS市場は2016年に21.1%の成長率が見込まれており、市場規模は46億ドルになると予想されている。これは2015年の成長率(16.2%)を上回る勢いだ。
パブリッククラウドの導入が加速した理由の1つは、従来のハードウェアベンダーが、最新の優れたサービスをユーザーに提供するクラウドプロバイダーのスピードとアジリティについていけなかったことにある。そう指摘するのは、Gartnerでリサーチ部門のディレクターを務めるシド・ナグ氏だ。
「時間という観点では、従来のハードウェアを買うことは長期的なプロセスになる。Amazonのサービスを利用すると、最新のテクノロジーが提供される。バックエンドで然るべき対応がなされていることは把握しており、私は毎月支払いを行うだけで良い」(ナグ氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略 -
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「サプライチェーン最適化」実践ガイド:効果的な意思決定を実現する秘訣とは? -
製品資料
[株式会社リンプレス] 非デジタル/IT人材を「自走するDX推進者」に変えるための育成ロードマップ -
市場調査・トレンド
[ワンアイルコンサルティング株式会社] AI時代の組織設計:「判断と責任」を人に残すための2つの原則とは? -
技術文書・技術解説
[ワンアイルコンサルティング株式会社] システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「完璧な設計」なのに3000万円溶けた AWSの失敗事例から学ぶ3つの教訓
-
2
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
-
3
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
4
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
5
「AIバブル」は崩壊するのか? 熱狂の後に来る“尻拭い”と4つの防衛策
-
6
パナソニックが国内製造26拠点のERPを「SAP S/4HANA」に統一 アドオン7割削減
-
7
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
8
高額な「AI PC」を一般従業員も使えたら? 費用のハードルを一気に下げる方法
-
9
守るべきは「開発者のフロー状態」 AIによる生産性改善の6施策
-
10
「RAGの利用」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
2
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
3
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
4
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
5
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
6
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
7
「人員を増やす」という選択肢はない 情シスが負の連鎖から抜け出すには?
-
8
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
9
「問題が深刻化しやすいプロジェクト管理」から脱却する方法とは?
-
10
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー