検索では有利なGoogleに意外な弱点
ビッグデータでも負けられない戦い AWS、Azure、Googleの関連サービスを比較する(1/2 ページ)
クラウドプロバイダー大手3社Amazon Web Services(Amazon)、Microsoft、Googleのビッグデータサービスを比較した。共通点も多いが、詳しく掘り下げると違いが見えてきた。
クラウド市場は、絶え間なく変化する一連のビッグデータサービスとともに急速な発展を遂げている。そのため、クラウドベンダーを比較するのは容易でないが、やってみる価値はある。なぜならクラウドプロバイダー大手3社のAmazon Web Services(Amazon)、Microsoft、Googleのサービスが同じように形成されているわけではないからだ。
クラウドのビッグデータは、Googleが検索分野における膨大な経験によって利益を得ている市場領域だ。一方、AmazonとMicrosoftは、新興企業の関心を集めることで自社サービスの価値を高めている。
その結果、ビッグデータサービスは、機能性と経済的な観点の両面でますます魅力的になり、活気に満ちた領域になっている。この3社によるビッグデータの競争は、最終的にクラウドユーザーにメリットをもたらすだろう。この競争は、今後数年間続くことが予想される。
本稿では、Amazon、Microsoft、Googleが提供するビッグデータサービスについて詳しく見ていきたい。
Amazon
Amazonは幅広いビッグデータサービスを提供している。例えば、「Amazon Elastic MapReduce」(Amazon EMR)は、「Hadoop」と「Spark」を実行している。一方、「Amazon Kinesis Firehose」と「Amazon Kinesis Streams」は、大量のデータセットを「Amazon Web Services」(AWS)に読み込む方法を提供する。また、ユーザーはコスト削減のためにデータを圧縮した状態で、PB級のデータウェアハウスである「Amazon Redshift」にデータを保存ができる。それから、「Amazon Elasticsearch Service」は、クリック操作やログ監視などの分析のために、オープンソースの「Elasticsearch」ツールをAWSに導入するサービスで、データストリームを分析する「Amazon Kinesis Analytics」が補完する。
AWSは、「Google Compute Engine」(GCE)よりデータストレージの選択肢が豊富だ。AWSには、広大な「AWS Simple Storage Service」(Amazon S3)ファームに加えて、待機時間の少ないNoSQLデータベースの「Amazon DynamoDB」、Titanのグラフデータベースにストレージを提供する「DynamoDB Storage Backend for Titan」、PB級のNoSQLデータベースである「Apache HBase」、リレーショナルデータベースもある。
AWSは、ビジネスインテリジェンス(BI)サービスの「Amazon QuickSight」も提供しており、QuickSightは高速処理を実現するために、並列のメモリ内処理を採用している。QuickSightは、「Amazon Machine Learning」と、「AWS IoT」(AWS Internet of Things)プラットフォームに補完されている。AWS IoTは、デバイスをクラウドに接続し、数十億台のデバイスと数兆件のメッセージをサポートできる。
GCEは検索と分析エンジンを強みとしているが、AWSはBI、グラフィックス処理装置(GPU)インスタンスなど、幅広いサービスを提供している。
Microsoft
分析に関して言うと、「Microsoft Azure」(Azure)は、「Azure Data Lake Analytics」を備えている。Data Lake Analyticsは、SQLとC++で独自のU-SQLを使用し、Hadoopベースのサービスである「HDInsight」も使用している。また、Azureには、「Azure Stream Analytics」、グローバルなメタデータシステムを使ってデータ資産を特定する「Data Catalog」、オンプレミスとクラウドのデータソースを連結し、データパイプラインを管理する「Data Factory」もある。
Azureのビッグデータストレージサービスは、「Data Lake Store」というHadoopファイルシステムだ。Azureは、「StorSimple」、SQLデータベース、NoSQLデータベース、BOLBストレージを含む汎用目的のストレージサービスも展開している。
また、AWSと同様にAzureは「Power BI」、機械学習、「IoT Hub」を装備している。また、クラウドプラットフォームには検索エンジンも含まれる。Microsoftの「Cortana Analytics Suite」と「Cognitive Services」は、より高度なインテリジェンス機能を備えている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[ファインディ株式会社] AI利用率だけでは説明できない成果 開発組織の競争力を生む「開発資本」とは? -
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] AI活用を成功へ導く、シンプルで費用対効果に優れたクラウド基盤とは? -
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] マネージドKubernetesには限界も――メリットをフル活用する新たな選択肢とは? -
技術文書・技術解説
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] 決断の日が迫る「vSphere 8」サポート終了問題 考慮すべきリスクと選択肢は? -
製品資料
[サイバーソリューションズ株式会社] メール誤送信対策のルールが肥大化 苦しむ情シスはどうすれば救われるのか?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「アップグレードできないJava」をどう守る IBMとRed HatがAIで400件超修正
-
2
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
3
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
4
「恥を知るべきだ」 AIデータセンター反対運動を招いた事業者の秘密主義
-
5
パッチなしで「今すぐサーバを落とせ」 Kiteworks異例警告の波紋
-
6
パスワードはなぜ死んだか 情シスが今すぐ始めるパスキー移行の現実解
-
7
私も“AIエージェント開発者”に? 裾野を広げる「Agent Bricks」とは
-
8
Copilot導入で陥る“目的化”の落とし穴 定着の鍵は「作り込まない」こと
-
9
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
10
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
-
4
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
7
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
8
Linux初心者でも知らないとまずい「RHEL」「SLES」の違いとは?
-
9
東大教授と考える、AI時代の「データ主権」「信頼性」「ガバナンス」の在り方
-
10
マンガで学ぶXDR/MDRのメリット、中小企業のセキュリティ強化になぜ有効か?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー