“宝の山”を有効活用できるのはオンプレミスだった――広告データ分析基盤をAWSから移行したワケソネット・メディア・ネットワークスのデータ分析事例(1/2 ページ)

ソネット・メディア・ネットワークスは、広告配信の効果測定などを行う分析環境をAWSで構築した後、オンプレミス環境へ置き換えた。同社にとって、ログデータの活用は事業の生命線である。この分析環境移行の狙いとは。

2015年11月19日 08時00分 公開
[岡崎勝己]

関連キーワード

Hadoop | Amazon Web Services


事業基盤であるシステムの見直しに踏み切った理由とは

 「情報通信技術の進歩を人に優しいかたちにして、愉快なる未来を創る」を経営理念に、デジタルマーケティング関連サービスを提供するソネット・メディア・ネットワークス。その事業基盤と位置付けられるのが、媒体となるWebサイトを多数集め広告を配信する、いわゆる「アドネットワーク」の進化版とも呼べる同社のDSP(Demand Side Platform)、「Logicad」(ロジカド)だ。

 Logicadの1番の特徴は、ソネット・メディア・ネットワークスがソニーグループとして培ってきた人工知能やビッグデータ処理、金融工学の3つの技術を基盤とすることで、配信ログやCookieデータといった大規模データを高速かつ安定的に処理し、独自アルゴリズムでリアルタイム入札を実現していることである。

 近年ではDSP需要の一巡によって、業界の勢いがひと頃よりは失われている。そうした中、大規模データ処理による高度なターゲティングで差別化を図ったLogicadは、今なお多くの広告主に利用され、2014年度の売り上げは前年度比で2倍以上に達するほど伸びている。

 同社は2014年、事業の生命線とも呼ぶべきこのLogicadのシステム構成を抜本的に見直した。背景には、収集されるログデータの急増と、それに伴うデータ分析コストの増加があった。

1日当たり400Gバイトのログデータをどう効率的に解析するか

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       1|2 次のページへ

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。