セキュリティ保険が安くなる? AppleとCiscoの意外な提携効果両社が提携を強化

Ciscoは、Ericssonとの協業の取り組みが足踏みをしている。最近任命されたEricssonのCEOが経営再建に追われているからだ。その一方で、CiscoとAppleは提携を深めようとしている。

2017年07月06日 05時00分 公開
[Antone GonsalvesTechTarget]

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 Cisco Systemsは2017年6月、顧客のIT担当者に教育や研修の機会を提供する年次カンファレンスCisco Liveを開催した。CEOのチャック・ロビンス氏が行った開幕基調講演の中でAppleのCEO ティム・クック氏も登壇。両CEOはCiscoとAppleの提携の成果をアピールし、今後、セキュリティとWi-Fiパフォーマンスに関する共同作業に取り組むことを示唆した。

 CiscoとAppleの提携は順調に進んでいるが、Ciscoとスウェーデンの通信機器メーカー、Ericssonとの提携は停滞を余儀なくされている。ロビンス氏は2年前、Ericssonとの提携が2018年までに、Ciscoの年間売上高を少なくとも10億ドル押し上げるようになると見込んでいた。だが、ロビンス氏はCisco Liveの際に、Ciscoとしては一歩引いて、パートナーに余力が生まれるのを待たざるを得ないと認めた。

 Ericssonでは2017年1月、取締役だったボリエ・エクホルム氏がCEOに就任した。前任のハンス・ベストベリ氏は2016年7月、取締役会に解任されていた。Ericssonは減収に直面しており、エクホルム氏は業務改革によるコスト削減に取り組んでいる。

 「われわれは、エクホルム氏が会社のために行っている取り組みにめどが付くことを期待している」とロビンス氏は記者会見で語った。共同プロジェクトは中断しているものの、いずれ再開するだろうと、同氏は楽観視をしていた。

 「われわれのプロジェクトは再び軌道に乗ると思う。それは3〜6カ月後ではないかと見ている」(ロビンス氏)

 CiscoとEricssonは2017年2月、共同で提供するサービスプロバイダー向けサービス「Collaboration Mobile Convergence(CMC)」を発表した。プロバイダーがCiscoのプラットフォームを使って同社の幾つかのコラボレーション製品、例えばチームメッセージングの「Cisco Spark」や「Cisco Jabber」、ビデオ会議の「Cisco WebEx」などをホストして提供できるようにするものだ。CiscoとEricssonは、2017年中にCMCをリリースする計画だ。

CiscoとAppleの提携が前進

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