2018年03月02日 05時00分 公開
特集/連載

「不機嫌な職場」よりも「ご機嫌な職場」で社員のストレスを軽減するユニークな福利厚生7選 電子メールや会議の廃止も (1/2)

多くの人はストレスにさいなまれている。その主な理由は仕事への不安だ。従業員が幸せを感じて働き、転職しないようにするために、雇用者側が実施している福利厚生の対策を紹介する。

[James A. Martin,TechTarget]

 ムンクの有名な絵画「叫び」では、男性とも女性ともいえない人物が両手で耳をふさぎおののいている様を描いている。これこそ「不安」という感情を鮮明に描いたもので、不安は現代アメリカ人のほとんどと切り離すことのできない感情だ。

 従業員のストレスは特に問題だ。非営利団体American Institute of Stressによると、実際に「仕事はアメリカ人の成人にとって、飛び抜けて大きなストレスの原因であるが、ここ数十年で徐々に増えてきている」ということが多くの研究によって証明されているという。American Psychological Association(アメリカ心理学会)は、「Stress in America(アメリカにおけるストレス)」の2017年調査においてアメリカ人は、暴力や犯罪が原因のストレス(51%)よりも、仕事からくるストレス(61%)や、お金にまつわるストレス(62%)に悩まされていることを発見した。さらに、給与処理および人材サービスベンダーであるPaychexの2017年調査報告によると、60%を超えるアメリカ人労働者が、平均して1週間の仕事日のうち3日以上ストレスを感じていると回答している。

 「二次的なストレス」というものも存在するという。Selby Jennings North America(注1)の重役で統括者であるオリバー・クーク氏によると、この二次的なストレスは他の人がストレスに苦しんでいるところを見たときに感じるのだという。数多くの研究によってこのストレスの伝染効果が実証されてきた。学術誌『Psychoneuroendocrinology』の2014年7月号に掲載された調査結果によると、ある研究では、被験者の26%において、他の人がストレスでイライラしているところを見ただけで、コルチゾール(ストレスを受けると分泌量が増加するホルモン)レベルの上昇が見られたという。

※注1:銀行や金融業界にサービスを提供する世界的な人材あっせん企業であるPhaidon Internationalのサービスブランドの1つ。

 良いニュースとしては、多くの雇用者が従業員のストレス対策に取り組んでいることが挙げられる。「雇用者は、従業員のストレスを緩和することをかつてないほど重視している」と、Virgin Pulse Institute(注2)の医務部長兼社長のラジーブ・クマール氏は語った。「最適な仕事場を提供し、成果を上げやすい文化を育み、最適な人材を獲得するために、企業は仕事場に関わるストレスをまず明らかにし、管理・軽減する必要がある」と彼は言う。

※注2:従業員エンゲージメントおよび健康増進用のプラットフォームを提供している企業Virgin Pulseの研究部門。

 ストレス管理を含む従業員の健康増進プログラムへの投資は、企業にとって非常に大きな価値がある。Virgin Pulseの顧客企業から集計したデータによると、ストレス管理を含む健康増進プログラムのおかげで、49%の企業が従業員の生産性が高まったと報告している。また、46%の企業がそれらのプログラムを実施した結果として従業員の仕事へのやりがいがより増したと報告している。Virgin Pulseの顧客企業のデータによると、医療費の請求も平均で13.4%減少したということだ。

 自社で従業員のストレスを軽減できる方法を考える手助けをするために、一部の企業が採用しているクリエイティブな戦略を7つ紹介しよう。

1.電子メールや会議を廃止

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