「マルチクラウド」のノウハウ、賢い使い方のヒント

ユーザー企業のIT担当者を対象に、IT製品/サービスの導入・購買に役立つ情報を提供する無料の会員制メディア「TechTargetジャパン」。このコンテンツでは、マルチクラウドに関する運用&Tipsの記事を紹介します。製品/サービス選定の参考にご覧ください(リンク先のページはPR記事を含みます)。

クラウドサービスの利用方法「マルチクラウド」とは 長所と短所を解説

 マルチクラウドとは、2つ以上のクラウドサービスを利用することを指す。一般的にはAmazon Web Services(AWS)やMicrosoftといった複数ベンダーのIaaS(Infrastructure as a Service)を組み合わせることを表す。複数のSaaS(Software as a Service)やPaaS(Platform as a Service)を利用することを意味する場合もある。(続きはページの末尾にあります)

マルチクラウド関連の運用&Tips

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企業がマルチクラウドを採用する理由

 マルチクラウドを採用する主なきっかけには、冗長性の確保やベンダーロックインへの懸念が挙げられる。価格競争力の高いクラウドサービスや、クラウドサービス独自の機能への需要なども理由となる。

 ユーザー企業がデータを特定の地域に配置しなければならない場合にも、マルチクラウドが役立つ。データの配置先を複数のIaaSの、複数のデータセンターから選べるようになるためだ。データ配置先の選択肢を広げることは、データをできる限りエンドユーザーに近い場所に配置することを可能にする。適切なデータ配置先を選択すれば、アプリケーションのデータ通信の遅延を最小限に抑えることができる。

マルチクラウドコンピューティングの一般的用途

 マルチクラウドにより、ユーザー企業はさまざまなベンダーの、さまざまなクラウドサービスを選択して利用できるようになる。アプリケーションによって適しているIaaSが異なる場合は、この利点が特に役立つ。

 例えば、あるIaaSは「対象のデータ量は少ないものの、単位時間に大量に発生する処理」を高速に実行できる一方で、別のIaaSは「対象のデータ量は多いものの、単位時間にわずかしか発生しない処理」を高速に実行できる場合がある。ビッグデータ分析ツールや機械学習などのサービスを、競合他社よりも幅広くそろえることを売りにするクラウドベンダーも存在する。

マルチクラウド戦略の長所と短所

 マルチクラウドには幾つかの長所がある。例えば

  • ベンダーロックインを回避しやすくなること
  • 自社の事業や利用する技術に合わせて最適なクラウドサービスを見つけやすくなること
  • 冗長性を向上させやすくなること

などが挙げられる。

 短所もある。例えば大抵のクラウドベンダーはボリュームディスカウントを提供しており、ユーザー企業は特定のクラウドサービスのライセンスを多く購入するほど、ライセンス単価が下がる。1社のクラウドサービスを集中的に利用しないと、ボリュームディスカウントを最大限に受けるのは難しくなる。

 ITスタッフは、複数種類のクラウドサービスやクラウドベンダーに関する専門知識が必要になる。マルチクラウドはデータがクラウドサービス間を移動するため、アプリケーションの管理方法が複雑になる場合がある。