2008年10月03日 08時00分 公開
特集/連載

Webサービスを使ったCRMアプリケーションの統合EAIからWebサービスへ

CRMインテグレーションはどんな規模の組織にとっても大きな課題だ。本稿は、CRMとほかのシステムを統合するためのベストプラクティスについて解説する。

[Bhasker Bhandakavi,TechTarget]

 エンタープライズアプリケーション統合(EAI)ベンダーは近年、独自のアダプターやインテグレーションサーバの提供を通じ、統合における課題に対応しようとしてきた。EAIソリューションは効率的ではあるが、ハードとソフトと研修に相当の初期投資が必要になる。もっとコスト効率のよい選択肢となるのがWebサービス、つまりさまざまなITプロセスとシステム間の相互運用を実現する新興標準の利用だ。

 Gartnerのアナリスト、ダリル・C・プラマー氏によると、Webサービスとは標準的なインターネット技術を通じて配信される疎結合ソフトウェアコンポーネントを指す。Webサービスは、プラットフォームやベンダーを問わないプロトコルで、時間をかけてカスタム版のコードを作成しなくても、共通のXMLフォーマットを使って提供元の異なる別々のアプリケーション間の相互通信を実現できる。Webサービスを使えばIT組織は、プロプライエタリな技術でなく標準をベースとしたアプリケーションインフラの構築に重点を置くことが可能になる。これは機敏に動けるエンタープライズ構築のための重要な基盤となる。

 Webサービスを使ってCRMアプリケーションを統合すれば、さまざまな点で組織にメリットをもたらせる。全般的には、統合のためにWebサービスを使っている組織は効率が高まり、市場の変化や競争圧力に対応しやすくなる。Webサービスではコンポーネントの再利用によってシステム相互運用にまつわる課題の解決を支援することもでき、これはアプリケーション統合コストの削減にもつながる。Webサービスでは情報とデータ共有の共通フォーマットも確立されるため、企業はシステムの相互運用問題を克服でき、ユーザーの採用促進にもつなげることができる。

 Webサービスは、オンデマンドセルフサービスアプリケーションとIVR(自動音声応答)システムを、中核となるCRMアプリケーションにコスト効率的かつ効果的に統合する一助にもなる。これにより、長く複雑な統合プロセスを経ることなく、セルフサービスツールとモジュールとCRMアプリケーション間のデータと情報のシームレスな交換が実現できる。

 Webサービスでは効率的な統合の仕組みが提供されるが、難点も幾つかある。ユーザーインタフェースは柔軟性が低く、相互依存性が高いため簡単にはカスタマイズできない。まだ比較的新しい技術であるため標準と仕様は発展途上だ。HTTPベースのプロトコルであるWebサービスにはセキュリティ上のリスクも存在するため、認証メカニズムとSSL対応暗号を使って実装する必要がある。

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