韓国トゥービーソフトは1月27日、日本市場における事業戦略説明会を開催した。日立システムアンドサービスとのRIA開発プラットフォームにおける協業を発表した。
トゥービーソフトは1月26日、日立システムアンドサービス(以下、日立システム)と企業向けRIA(Rich Internet Application)のユーザーインタフェース(UI)開発・実行環境「XPLATFORM」の国内販売代理店契約を締結した。日立システムは同社のRIAソリューションの製品ラインアップにXPLATFORMを追加し、コンサルティングやシステム構築を支援する。また、同製品の販売や共同セミナーの開催などを行う。
トゥービーソフトの代表取締役、キム・ヒョンゴン氏は「既存のRIA技術だけでは、基幹システムにおける大量データ処理などの“性能面”で、企業における活用に不向きな面もある」と指摘。その上で、XPLATFORMは「RIAではなく、より企業用途に特化した機能を実現する“REA(Rich Enterprise Application)”の開発を可能にするプラットフォーム」と説明した。日立システムによると、REAとは「インターネット環境下で、企業内のさまざまな情報源からデータを活用できる機能と高い操作性を実現するソフトウェア」を指すという。
XPLATFORMは、クライアント側のUI開発ツール「UX STUDIO」と、基幹系システム向け「XPLATFORM Runtime Version」、インストールを必要としない「XPLATFORM AJAX Version」、小型アプリケーション開発用の軽量版「XPLATFORM Widget Version」といった3種類の実行環境などで構成される。また、サーバ側のビジネスロジック開発ツール「X-UP Builder」をオプションとして組み合わせることも可能。
XPLATFORMはWindows、Windows CE、Linux、MacなどのマルチOSに対応し、一度作成したアプリケーションはPC、タブレットPCやスマートフォン、STB(セットトップボックス)などの異なるデバイスにも移植可能。さらに、CPU負荷を軽減させる「Canvas」機能によって、レスポンス性を高めている。そのほか、JavaScriptベースで開発できるため特定の開発言語を習得する必要がなく、50種類のUIコンポーネントを提供することなどによって開発生産性を高めている。
トゥービーソフトによると、業務プロセスの複雑な連携を自動化させたり、運用データや株式情報といったリアルタイムの情報更新および大量のデータをやり取りするサーバ接続を必要とするアプリケーションで、XPLATFORMの導入効果が期待できるという。同社では、2010年度中にパートナー企業2社、導入企業20社の獲得を目指すとしている。
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