業務アプリケーションでの採用も増えつつあるRIA。そこにはさまざまな技術がある。業務に適したシステムを構築するためには何を選べばよいのか? エンタープライズRIA開発の最新動向をシリーズで探っていく。
近年、Webアプリケーションの進化系として「リッチクライアント」や「RIA(Rich Internet Application)」と呼ばれるアプリケーションが広く活用されつつある。コンシューマー向けサイトから始まり、現在では企業間や企業内システムに導入したり、構築を検討したりする企業も増えている。本稿ではその総称としてRIAと呼ぶことにする。
RIAは従来のWebアプリケーションと比べて、より機能的で操作性に優れており、企業の業務システムでは“日常業務における業務の効率化や生産性の向上”を目的として導入されている。またそこには、利用者の負荷や人為的なミスを軽減させる付加機能の開発およびその展開が容易で、サーバやネットワークの負荷を軽減できるといったシステムリソース面でのメリットもあるという。クライアント/サーバ型システムといった既存システムの置き換えニーズも存在する。
それでは、RIAシステムをより簡単に構築するにはどうすればよいのか?
本連載では、RIA関連製品やプラットフォームを提供するベンダー7社の製品担当者に話を聞き、各社の取り組みを紹介していく。市場でRIAを提唱するベンダーは、企業の情報システムにおけるWebアプリケーションのニーズを彼らなりに踏まえながら、それぞれ“7社7様”の提案を展開している。
しかし、今回取材したベンダー各社は、大別すると「UIやプラットフォームの強みを生かして、Webアプリケーションの新しい地平を探る」グループと、「企業向けWebアプリケーション開発製品を提供してきた実績を生かし、さらにそのリーチの拡大を目指す」グループになるようだ。
ここからは、グループごとにベンダーの技術戦略および開発体制提案を含めたアプローチ戦略を詳しく見ていこう。
今回は、アドビシステムズ(以下、アドビ)、マイクロソフト、サン・マイクロシステムズ(以下、サン)の3社を紹介する。彼らは、「RIAシステムの開発にはデザイナーの関与が欠かせない」と考え、それを踏まえた製品戦略を取っている。
また、これらのベンダーはそれぞれ「他社にはない圧倒的なアドバンテージを持つ」と考えている。アドビはWebブラウザプラグインとしての「Adobe Flash Player」(以下、Flash Player)、マイクロソフトはWindows開発から脈々と培うUIテクノロジー、サンはWebアプリケーション開発で幅広い支持層を持つJavaだ。
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