H3C、10Gポートのエンタープライズ向けL2/L3スイッチ発売NEWS

H3Cは大規模エンタープライズ向けコアスイッチ「H3C S9500E」シリーズを発売。50mcの高可用性、仮想化による運用管理コスト軽減、専用保守エンジンによる迅速な障害報告が特徴。

2010年02月08日 09時00分 公開
[TechTargetジャパン]

 H3Cテクノロジージャパン(H3C)は2月1日、大規模エンタープライズネットワーク向けコアスイッチ「H3C S9500E」シリーズ(以下、S9500Eシリーズ)を発売した。

 S9500Eシリーズは、L2/L3スイッチング、ハードウェアベースのIPv4/IPv6/MPLSフォワーディング、セキュリティ、トラフィック解析といった機能を統合し、ネットワークプラットフォームを構築。キャンパスネットワークやデータセンターの統合を実現する。最大で192基の10Gポートを備え、ワイヤースピード性能でIPv4/IPv6/MPLSフォワーディング能力を発揮するという。ワイヤレス制御、負荷分散ファイアウォール、Netstream、IPSなど、各種サービスモジュールの実装も可能だ。

 同製品の特徴は大きく3つ。1つ目は、専用制御エンジン、専用検出エンジン、専用保守エンジンを備えるハードウェア設計だ。これらを通じて、強力な制御能力と50msの高信頼性を保証するという。2つ目は、H3Cが特許を保有する「Intelligent Resilient Framework 2」(IRF2)技術へのサポートだ。2台のS9500Eを仮想的に1台の論理デバイスとして運用管理できるため、運用管理コストを削減できるだけでなく、ネットワークトポロジーの簡素化、柔軟性・耐障害性・拡張性の向上を実現する。3つ目は、包括的な検出・保守管理メカニズムだ。専用保守エンジンが、スイッチングファブリックボード、バックプレーン通信チャンネル、主要チップ、メモリデバイスなどのオンラインステータスを検出する。モジュールで発生した障害情報は、EMS(Element Management System)を通じて直ちにシステムに報告される。

 また、S9500Eシリーズに実装されているモジュールは、フォワーディングプレーンから独立させることが可能だ。フォワーディングに参加しないモジュールは制御プレーン上で管理できるため、リアルタイムの診断やCPLDアップグレードなどの作業を、ほかのサービスに影響を及ぼすことなく実行できる。

 同シリーズは「S9505E」「S9508E-V」「S9512E」で構成される。

画像 S9500Eシリーズ。左からS9505E、S9508E-V、S9512E

 各製品のスペックは以下のとおり。

  S9505E S9508E-V S9512E
バックプレーン帯域(bps) 1.5T 2.4T 3.6T
スイッチング容量(bps) 720G 1.44T 1.44T
パケット転送能力(pps) 360M 576M 864M
スロット数 7 10 14
最大インタフェース・モジュール数 5 8 12
最大10GEポート数 80 128 192
最大GEポート数 240 384 576
スイッチエンジン冗長
電源冗長 1+1 1+1 1+1
高さサイズ 11U 22U 17U

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