ゼンド・ジャパンが2010年4月に発表したPHP統合開発環境の最新版「Zend Studio 7 日本語版」。最新のPHPバージョン5.3に対応し、新たにタスク管理機能などが搭載された。本稿では、その主要な機能を紹介する。
PHP言語用の統合開発環境(IDE)の最新版である「Zend Studio 7 日本語版」が2010年4月に販売開始された。1年ぶりのメジャーバージョンアップとなる今回の製品では、エンタープライズ分野の開発を意識したさまざまな新機能が盛り込まれている。また、対応する動作環境としてWindows 7(32ビット版および64ビット版)が追加され、Windows 2000以降のほぼすべての環境で利用できるようになった。本稿では、64ビット版のWindows 7に実際にインストールして新機能を中心に試用した内容を紹介する。
Zend Studio 7では「Eclipse 3.5」をプラットフォームに採用しており、前バージョンに比べてパフォーマンスが向上している。ゼンド・ジャパンによると「Eclipse 3.5の採用とZend Studio 7自身のモジュール最適化によって、従来よりも起動・動作時間が約50%短縮された」という。実際に触ってみると、その説明の通り動作が軽くなっていることが体感できた。パフォーマンスの悪さからEclipseベースのソフトウェアを敬遠する開発者も多いが、これなら十分に実用的なパフォーマンスだといえるだろう。
Zend Studio 7では、新たに「PHP 5.3」がサポートされた。エディタでの色分け表示やコードアシストのほか、内蔵されているデバッガもPHP 5.3ベースのエンジンが搭載されている。
Zend Studio 7では、現時点でのZend Frameworkの最新バージョンである「1.10」に対応している。また、今回から新たにZend Framework本体が提供している機能の1つである「Zend Tool」にも対応した。Zend Toolは、コマンドベースでZend Frameworkプロジェクトを操作できる機能だ。普段コマンドベースの作業に慣れている開発者にとっては朗報だといえるだろう。
Zend Studioの「プロジェクト」メニュー内の「Zend Tool」を選択するとフローティングウィンドウが現れる。ここにコマンドを入力すれば、Zend Studio上のプロジェクトにも反映される。
例えば、「Regist」というコントローラーを作成したいなら「zf create controller Regist」と入力すればいい。このコマンドを実行すると、コントローラーのスケルトンコードが生成され、自動的にプロジェクトに追加される。
Zend Toolについての詳細は、Zend Frameworkオフィシャルサイトのリファレンスマニュアルを参照していただきたい。
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