2011年09月07日 09時00分 公開
特集/連載

ユーザーの要望にどう応える? 電子帳票システム設計が分かるホワイトペーパーホワイトペーパーレビュー

電子帳票システムは身近なシステムだけにエンドユーザーの不満も集中しがちだ。満足度が高く、管理の効率性も高い電子帳票システムを構築するために参考となるホワイトペーパーを紹介する。

[垣内郁栄,TechTargetジャパン]

 社内の管理表や申請書をはじめ、社外とのやりとりで必要となる請求書、納品書、契約書など、ビジネスに帳票はつきものだ。これまで紙でやりとりされていた帳票は急速に電子化が進み、電子帳票システムが一般的になりつつある。しかも、電子帳票システムはインターネットに対応するなどその機能を進化させている。

 帳票はエンドユーザーからのクレームや改善要望が多いシステムでもある。日本企業の帳票は複雑だ。例えば社内の申請書を考えても入力項目が多数あり、けい線を巧みに使って複雑なレイアウトが表現されている。1枚の帳票で関係する項目を全て入力できるという網羅性があり便利だが、この複雑な帳票をシステムで再現し、電子化するのは簡単ではない。結果的に紙の帳票と、電子版帳票との内容が大きく異なってしまい、エンドユーザーの不興を買うというケースが多い。電子帳票システムをどう設計し、改善していくべきなのか。参考になるホワイトペーパーを紹介する。

電子帳票システムに求められる2つの方向

現場力を高めるPDF帳票・Excel帳票

画像 提供:ウイングアーク テクノロジーズ、ページ数:35

 電子帳票システムは2つの方向でその活躍の場を広げている。1つは利用環境の拡大だ。これまで社内だけで使われてきた帳票システムを、社外や海外の取引先とのやりとりでも使うケースが多くなってきた。企業のビジネス状況にも依存するが、取引先が海外にあるという企業は多い。今後の電子帳票システムは社内、国内だけではなく、海外とのやりとりを前提に設計すべきだろう。

 もう1つの方向性は多様性の拡大だ。社内の管理表だけでなく、従業員の人事評価シートや社外に提出する提案書、社内外向けのリポートなど、これまで帳票といわれていた文書を超えて、電子帳票システムが活用されるケースが増えてきた。

 ホワイトペーパーではこの2つの方向性に対応するソリューションを提示する。例えば、帳票の海外対応であれば、英語や中国語など他言語に対応した帳票出力やリポートの出力機能が必要になる。このような要望にどのように応えるのか。ホワイトペーパーは具体的な機能を挙げて説明している。

ユーザーからの要望に柔軟に対応するには

変更や改善に強い帳票設計には何が必要か? 〜影響を最小限に抑えるための3つのポイント〜

画像 提供:グレープシティ、ページ数:15

 電子帳票システムにはエンドユーザーからの要望が多く寄せられる。その多くは項目の追加やレイアウトの変更など小さな改修だ。しかし、その都度、電子帳票システムを止めて大規模な開発が必要になるのであれば、情報システム部は電子帳票システムの改修ばかりに時間を取られてしまい、新サービスや新機能の開発に取り組むことができなくなってしまう。エンドユーザーが求める小さな改修にいかに効率的に応えるかが使いやすい電子帳票システムの条件だ。

 ここで紹介するホワイトペーパーでは、将来の変更やメンテナンスを見据えた帳票システム開発のポイントを解説している。取り上げるのは「レイアウトの変更」「出力形式の変更」「仕様変更」というユーザーから多い3つの要望だ。

 レイアウトの変更については情報システム部だけではなく、エンドユーザーに近い部門の担当者でも利用できるデザインツールの採用が肝になる。わざわざ情報システム部が対応することなく、現場でレイアウトを修正できるようにすることで効率性は向上する。

 電子帳票の出力形式の変更も情報システム部がよく求められる改修だ。標準ではPDFとなっている出力形式をExcelフォーマットやHTMLでも出力できるようにしたいなどの要望が典型的。出力方式が限られる電子帳票システムでは、出力方式を増やすために新規開発やオプション製品の追加購入が必要になり、コストがかさむ。標準で複数の出力方式に対応する製品を選びたい。

 仕様変更への要望は主に連携するシステムに関係する。電子帳票システムはERPなどの基幹システムと連携し、データをやりとりする。新しいシステムとの連携が必要になったときに電子帳票システムが柔軟、迅速に対応できるか。ポイントになるのは複数インタフェースへの対応や複数データフォーマットへの標準対応だ。

導入担当者が語る電子帳票システムのメリット

【埼玉縣信用金庫 導入事例】帳票の電子化による約10%のコスト削減と業務負荷軽減を実現

画像 提供:富士ゼロックスシステムサービス、ページ数:2

 大量の帳票に悩んでいる企業の参考になるのが、このホワイトペーパーだ。埼玉縣信用金庫はホストコンピュータで管理する帳票が1000種類以上あり、そのプログラム管理や紙ベースでの出力、仕分、配送などが担当者の負担になっていた。営業店でも出力された帳票の保管場所に悩むなどしていて、改善が必要だった。

 このような状況を受けて同金庫は2007年に電子帳票システムを採用した。新システムの構築に伴って帳票を整理し、約50%の帳票を廃止した。電子帳票システムはWebブラウザで電子帳票の閲覧や検索ができ、印刷は不要。これによって埼玉縣信用金庫は用紙や印刷のコストを10%以上削減し、帳票の仕分や配送、保管、廃棄にかかわるコストも削減できた。加えて帳票データはサーバで一元管理でき、帳票の閲覧ログなども取得できるためセキュリティ対策にも役立っているという。ホワイトペーパーでは埼玉縣信用金庫の導入担当者が電子帳票システムのメリットを詳しく説明している。

ERPだけでなく個別パッケージの検討も

 ERPなどの基幹システムにとって電子帳票システムはエンドユーザーが入出力を行うインタフェースだ。そのため電子帳票システムの変更が基幹システムに大きな影響を与えることは少なく、情報システム部は電子帳票システムを自由に設計できるといえる。一方で、エンドユーザーが直接利用するシステムのためにその使い勝手には十分な配慮が必要となる。業務と合わない点があればすぐに改修することが求められる。ERPが提供する電子帳票機能を利用するだけではなく、柔軟性を確保するために単独パッケージの電子帳票システムを利用することも考えられるだろう。

 帳票関係の他のホワイトペーパーはホワイトペーパーダウンロードセンターで読むことができる。電子帳票システムに関する技術情報や製品情報、事例などについて学ぶことができるので参照してほしい。

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