電機・電子部品納品&調達の“帳票地獄”を解消する「RISE」NEWS

豊通エレクトロニクスは電機・電子部品技術情報の流通や再利用、業務プロセスの効率化に向けた情報流通基盤サービスを発表した。

2011年04月27日 18時20分 公開
[原田美穂,TechTargetジャパン]

 豊通エレクトロニクスは2011年4月1日、部品技術情報向けEDIのASPサービス「RISE」を開始した。RISEサービスは、データ交換基盤およびデータベースとして機能し、多対多のデータ交換を実現する。また、サプライヤからの登録情報を蓄積することで、同一の部品情報に対して複数企業がデータ取得できる。価格は1契約当たり、サプライヤ企業向けで30〜240万円、バイヤー企業向けで500万円。

 メーカーではいまだに紙(帳票)でサプライヤとの部品情報交換を行っているケースが少なからずある。この場合、帳票を出力したものを受領側があらためて電子データ化するといったムダな工程が課題となっている。加えて、部品情報そのものと併せて提出を求められることが多い環境規制物質関連の情報や各種解析データなども個別に提出する場合が多く、メーカー側/サプライヤ側共に窓口担当者の負担が増えてきている。

 RISEサービスを利用すれば、一度情報を登録してしまえばサプライヤは1つの部品に対して、メーカー側からリクエストがあるたびに帳票作成する必要がなくなり、メーカー側調達担当者も都度の情報請求が不要となるため、双方の業務効率化を図ることができるとしている。

 同サービスは、XML文書による商取引の国際標準化団体である「RosettaNet」の提携団体であるロゼッタネットジャパンの部品技術情報流通ワーキンググループの成果を、実際のサービスに実装、商品化したものだ。

 部品技術情報流通ワーキンググループでは、電子情報技術産業協会(JEITA)ECセンターやバイヤ企業協議会と連携して各標準規格に対応、電機・電子部品技術情報の流通や再利用と、それによる各メーカーの部品標準・資材調達や設計部門を含む業務プロセスの効率化に向けた情報流通基盤の検討を進めてきた。

 サービス発表に先立つ2011年2〜3月には、メーカー側としてキヤノン、ソニー、サプライヤ側として釜屋電機、KOA、東芝など複数社をメンバーに動作検証を実施、今回の正式なサービス発表につなげた。

サービス概念図 RISEサービスの概要
RosettaNet、ECALGAなどによる接続のほかMicrosoft Office文書やWebブラウザ経由の登録も可能だ

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