デスクトップ仮想化のトータルコストを削減する効果的な手段デスクトップ仮想化導入のガイドライン【第2回】

物理PCに比べ導入コストが高いといわれるデスクトップ仮想化。だが、両者の単純な比較は無意味だ。デスクトップ仮想化の投資対効果を考えるポイント、投資対効果を高めるためにトータルコストを削減する方法を紹介。

2013年07月04日 08時00分 公開
[小林伸睦,シトリックス・システムズ・ジャパン]

 本稿ではデスクトップ仮想化プロジェクトに関わるコストについて考える。デスクトップ仮想化プロジェクトの経験がある方はご存じだと思うが、その導入コスト(初期費用)は、PCの導入と比較すると一般的に膨らむことが多い。しかしながら、この仕組みに投資をする企業が増えているのは、第1回「企業の成長を維持、加速させるデスクトップ仮想化の真価」で解説したようにソリューションによって大きな価値が得られるからだ。そこで本稿では、デスクトップ仮想化の投資対効果の考え方について解説する。また、この投資対効果をどう高めるのか、限られた予算でどのようにプロジェクトを遂行するかという観点から、プロジェクトのトータルコスト(導入コスト、運用コスト)を抑えていくためのポイントについても解説する。

デスクトップ仮想化の投資対効果を考える際のポイント

 デスクトップ仮想化の導入を検討する際、PCの導入に比べると導入コストが大きく見えるため、なかなか採用に至らないケースを聞くことがある。これは、デスクトップ仮想化が単にPCの置き換えの選択肢の1つとして考えられているためだ。既に述べたようにデスクトップ仮想化は、デスクトップを提供すること自体を主目的としているのではなく、ビジネスのやり方や働き方を変えながら企業が取り組むべき多くの課題をバランスよく一掃することで企業の成長を加速させるためのものだ。単なるPC導入とは目的が異なるし、得られるベネフィットも全く違う。従って、PCの導入コストとデスクトップ仮想化の導入コストを単純に比較して検討を進めるようでは、デスクトップ仮想化の正当な評価を行っているとは言い難い。

 デスクトップ仮想化の費用対効果に決まった計算式はないが、この仕組みを過小評価してしまわないためにも意識すべき重要なポイントがある。

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...