5つ星評価を得ているモバイルアプリも、最初から5つ星だったわけではない。新バージョンをリリースするたびに再評価のチャンスがある。
米Forresterのアナリスト、ジェフリー・ハモンド氏がモバイルアプリ開発者に向けて5つ星評価のアプリを開発できるようにする方法を紹介する。
従来型の本格的なアプリやカスタムアプリの開発プロジェクトには莫大なコストが掛かる。分析/開発/テストの段階を経てアプリが導入できるようになるまでには数年の歳月を要する。そのため失敗は非常に恐れられている。最高情報責任者(CIO)へのアドバイスとしては、失敗を受け入れて、失敗への対処に掛かるコストの削減に集中することをお勧めする。
モバイルアプリの開発作業は、謙虚になってモバイルアプリの分野に関する知識不足を認めるところから始めるのが肝要だ。非常に優秀なチームであっても、最初から適切なユーザーインタフェース(UI)の設計を把握しているわけではなく、ユーザーのためにすべきことが定まっていないというのが実情だ。だが、「小さなもの」から始めて、ユーザーから実際に寄せられた実用的なフィードバックに基づいてアプリを拡張すれば失敗に対処することができる。開発の世界では、この小さなものを「Minimum Viable Product」(必要最低限の機能を持った製品)と呼んでいる。
ユーザーのフィードバックに基づいて、2週間ごとに新しいバージョンを提供するとよいだろう。星1つの評価を付けたユーザーのコメントを確認されたい。「この機能さえあれば素晴らしいのに」という意見があるなら、次のリリースでその通りにすることをお勧めする。こうすれば、全く新しいプラットフォームやテクノロジーで不毛な試行錯誤を繰り返していた状態から一転して、素早く学習体制に入ることができる。ユーザーから学習し、学習内容に従って行動するのが開発の鉄則である。高速な開発ループは前進する方法の1つだ。
5つ星評価のアプリも、最初から5つ星だったわけではない。新しいバージョンをリリースするたびに再評価のチャンスがあったので、5つ星評価までこぎ着けることができたのだ。素早く行動し、ユーザーの声に耳を傾け、そのフィードバックに従って行動できれば、ユーザーを取り込むことは可能だ。
星1つまたは2つの評価を付けたユーザーについては興味深いことがある。それは、このようなユーザーが、低評価でもアプリの評価に時間を割いて、中にはコメントまで残してくれるユーザーもいることだ。つまり、彼らはアプリに取り込まれている。肯定的な形でないにしても、自分たちが開発したアプリに何らかの感情を持っている。このようなユーザーの声に耳を傾けてマイナスな感情をプラスの方向に持っていけばよい。それこそが、操作性を向上して本当に便利なアプリを開発する近道である。
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