「PCI DSS v3.0」の新しい準拠要件は、企業の日常的なビジネスプロセスの一環としてカード会員データが保護されるようになることを目指している。本稿では、PCI DSS v3.0についてよく寄せられる質問と回答を紹介する。
クレジットカードに関わるセキュリティ標準「Payment Card Industry Data Security Standard」(PCI DSS)は、カード会員の情報セキュリティを強化し、不正行為を防ぐことを目的として策定され、2004年に初版がリリースされた。PCI DSSは誕生から10年以上になるが、多額の投資を要する準拠要件が羅列されたリストにすぎないとの批判の声が上がっている。
2015年1月1日に発効された最新版「PCI DSS v3.0」は、カード会員データの保護を日常業務に組み込む方法に特化して、この批判に対処しようとしている。PCI DSS v3.0での変更は全体的に教育や啓蒙活動の推進に重点を置いている。その結果、PCI DSSの柔軟性が高められるとともに、サードパーティーの準拠責任も明確になった。
本稿ではPCI DSS v3.0についてよく寄せられる質問と回答を紹介する。
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