ビジネス向けファイル同期・共有ツール11製品を徹底比較(前編)Box、Dropbox、kiteworksなど(2/2 ページ)

2017年07月14日 05時00分 公開
[Kevin BeaverTechTarget]
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Citrix Systems「Citrix ShareFile」

 ソフトウェアやハードウェアを手掛けるCitrixの「Citrix ShareFile(以下ShareFile)」は、企業向けのコンテンツ共有サービスだ。ユーザーは、複数のリポジトリから必要なファイルを取り出し、チーム間や企業間でデータを安全にやりとりできる。最近は、「Advanced Document Workflows」「ShareFile Drive Mapper」「ShareFile Exchange Connector」などの機能が新たに加わった。同製品は、「ShareFile StorageZones」という機能で、他のEFSS製品と一線を画す。同機能により、ユーザーは、オンプレミス型システムやクラウド、その他のファイル共有サービスに保存したファイルを、ShareFileの主要セキュリティ機能を利用して安全に共有できる。ShareFileは、小規模から大規模まで、幅広い規模の企業をユーザーに持つ。同製品は、Webブラウザ経由でも利用可能だ。その場合は、各企業に合わせたカスタムが可能なホスティング型のWebインタフェースに、接続用のURLでアクセスする。ShareFileにはHTTPベースのREST API経由でもアクセスできるので、開発者は自作のカスタムアプリケーションにファイル共有機能を追加することが可能だ。ShareFileを使うと、リアルタイムチャットに加え、MicrosoftがWebベースで提供するオンライン版オフィスアプリケーション群「Office Online」のドキュメントの共同編集も可能だ。

 料金は、小規模企業向けのプランが1ユーザー当たり月額12ドル。エンタープライズ向けには「ShareFile Enterprise」と「ShareFile Platinum」の2つのプランが用意されている。小規模企業向けのプランは、Citrix Systemsから直接購入可能。エンタープライズライセンスは、1万社を超えるCitrixのパートナーや、40数社ものShareFile専用パートナーを通じて購入が可能だ。パートナー企業は、特定業種向けのソリューションや独立系ソフトウェアベンダーの製品に、ShareFileの機能を統合して提供している。Citrix Systemsの公式サイトからは、30日間の無料トライアルを申し込める。

Dropbox「Dropbox」

 オンラインストレージサービス企業Dropboxによる同名製品は、ファイルの作成や共有、共同編集の方法を簡素化し、企業のEFSSに対するニーズを満たすように設計されている。ユーザーはあらゆるファイルをDropboxに保存し、どこからでもデバイスを選ばずにアクセスできる。ユーザーがファイルにアクセスする際、Dropbox.comがメインのWebインタフェースになる。同製品は、過去バージョンを含むWindows、Mac OS X、Linuxの他、iPhoneやiPad向けiOS、Android、Windows Phone、Windowsタブレット上で使える。各種プランのうち、2GBのストレージ容量を利用できる基本プラン「Dropbox Basic」は無料だ。有料プランの「Dropbox Plus」は、1ユーザー当たり月額9ドルで、一般ユーザーや企業のエンドユーザーが利用できる。Dropboxと同社のリセラーパートナーは、あらゆる規模の企業向けにさまざまな価格帯のプランを用意している。「Dropbox Enterprise」は、高度なネットワーク制御、チームメンバーの利用状況の確認、エンタープライズモバイル管理(EMM)製品との連携機能を備えた大企業向けのプランだ。新たなドキュメント共有ツール「Dropbox Paper」を使えば、チームによる共同作業を全て1カ所で実行できる。企業向けプラン「Dropbox Business」でDropbox Paperを利用すれば、管理者はDropbox Paperでのメンバーの行動把握やドキュメント共有状況の管理し、チームコンテンツへのアクセス管理も可能だ。

 Dropbox Businessプランは、30日間の無料トライアルを提供している。

 後編では、「Egnyte Connect」「Microsoft OneDrive for Business」など6製品を取り上げる。

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