事前準備が大事
Windows 10移行でコケないための厳選6つのチェックポイント
「Windows 10」への移行は、IT部門がアプリケーションの互換性チェックや、ユーザーへの新OSのトレーニングなど、きちんと手順を踏まないと、難航する恐れがある。
企業でデスクトップOSをアップグレードするとなると、インストールメディアを挿入してWindowsセットアップを実行するといった簡単な作業で済むことはまずない。「Windows 10」への移行もその例外ではない。
Windows 10へのアップグレードは、これまでの一部のWindows OSへのアップグレードよりもシンプルなプロセスになることが多い。だが、通常は、OSのアップグレードを開始する前に、IT部門がやっておかなければならないことが山ほどある。
そこで、以下6つのステップとなるWindows 10移行のチェックリストを用意した。このチェックリストをしっかりクリアすれば、アップグレードをスムーズに進めるのに役立つはずだ。
併せて読みたいお薦め記事
「Windows 10 Fall Creators Update」についてもっと詳しく
- 「Windows 10 Fall Creators Update」を徹底レビュー、「ペイント3D」よりわくわくする機能は?
- 「Windows 10 Fall Creators Update」提供開始、思わず人に自慢したくなる注目機能6選
- 「Windows 10 Fall Creators Update」でiPhoneとAndroid、そしてWindowsの壁がなくなる
「Windows 7」から「Windows 10」への移行について詳しく
1.ハードウェアインベントリを実行する
Windows 10移行チェックリストで最初にクリアすべき項目は、ハードウェアインベントリの実行だ。このステップを不要と見なす人もいるかもしれない。「Windows 7」や「Windows 8」が動作するシステムは全て、Windows 10も動作するはずだからだ。だが、単なるWindows 7 PCやWindows 8 PCと、いずれかのOSが快適に動作するPCとは別物だ。前者の中には、老朽化したハードウェアでレガシーOSが動作しているとはいえ、辛うじて動いているものもあるかもしれない。そのため、IT部門はハードウェアインベントリを実行することで、PCの買い替えによってこそ恩恵を受けられるユーザーを見つけ出せる可能性がある。
また、IT部門はハードウェアインベントリによって、PCが新OSに十分なディスク容量を備えているかを確認しなければならない。IT部門がクリーンインストールをする場合は、各PCに、Windows 10とアプリケーションを格納できるだけのストレージがあるかを確認する必要がある。インプレースアップグレードをする場合は、ユーザーのPCのストレージに、アップグレードプロセスに使用できる十分な空き容量があるかを確認しなければならない。
2.アプリケーションの互換性をチェックする
Windows 10移行チェックリストの次の項目は、社内でユーザーが使っている全てのアプリケーションがWindows 10で動作するかどうか確認することだ。Windows 7やWindows 8で動くアプリケーションのほとんどは、Windows 10でも動くが、例外もある。一部のアプリケーションは、Windows 10で動かすには、古いAPIが新しいOSで動くように支援する仕組みが必要かもしれない。また、Windows 10で使うには、アップデート版をダウンロードする必要があるアプリケーションもあるかもしれない。
3.ライセンスを確認する
ライセンスの確認は、移行チェックリストのごく基本的なステップだが、重要なことに変わりはない。IT部門はアップグレードプロセスの前に、適切な数のWindows 10ライセンスを購入しているかを確認しておかなければならない。また、これはIT部門にとって、
- ユーザーが社内で使うアプリケーションについて、自社が適切な数のライセンスを持っているか
- PCが接続するサーバやサーバアプリケーションについて、自社が必要な数のクライアントアクセスライセンスを持っているか
のライセンス監査や調査を行う絶好のタイミングでもある。
4.クリーンインストールとインプレースアップグレードのどちらを実行するか決める
IT部門は、Windows 10のクリーンインストールをするか、同OSへのインプレースアップグレードをするかを選択しなければならない。前者では、システムを一から新OSに完全にアップグレードすることになる。後者では、プログラム、ユーティリティー、ユーザー設定などを引き継ぐことになる。大抵の場合はクリーンインストールの方が望ましいが、状況によっては、インプレースアップグレードをすることが適切となる。
インプレースアップグレードをする場合は、Microsoftがサポートしているアップグレードパスであることをあらかじめ確認しておく必要がある。Microsoftはインプレースアップグレードに関しては、アップグレードパスを制限しているからだ。例えば、インプレースアップグレードでは、32ビットOSから64ビットOSにアップグレードすることはできない。Windowsのエディションに関わるパスの制限もある。「Windows 7 Home Basic」から「Windows 10 Enterprise」へのインプレースアップグレードも不可能だ。
5.ユーザーとIT部門にトレーニングを受けさせる
IT部門はWindows 10へのアップグレードを進める前に、全ての関係者向けに適切なトレーニングの機会を確保しておかなければならない。エンドユーザー向けのトレーニングは、新しいインタフェースの細部に関する全員一律の速習コースのようなシンプルなものでよいだろう。
Windows 10の導入やサポートの担当者に適切なトレーニングを受けさせることも重要だ。Windows 10とレガシーバージョンのWindowsには大きな違いがある。こうしたITスタッフへのトレーニングは不可欠だ。
6.試験導入する
IT部門は全社的にアップグレードをする前に、試験導入の一環として、部門ごとに数人のパワーユーザーを選び、これらのユーザーのPCをWindows 10にアップグレードすべきだ。試験フェーズは、アップグレードを広く実施する前に予想外の問題を発見し、修正する良いチャンスになる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
技術文書・技術解説
[Jamf Japan 合同会社] MDMだけでモバイルセキュリティは十分? 不足する対策を16項目でチェック -
事例
[Wrike Japan 株式会社] 世界的な家電メーカーが実践する「クリエイティブプロセス効率化」の方法とは? -
事例
[Wrike Japan 株式会社] 世界的テクノロジー企業に学ぶ、プロセス標準化とプロジェクト納品自動化の秘訣 -
事例
[Wrike Japan 株式会社] ソニー・ピクチャーズ テレビジョンに学ぶ、次世代サービスデリバリーのヒント -
事例
[Wrike Japan 株式会社] ソミック石川に学ぶ、ICT浸透後に直面した「工数管理」の課題と解決策
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
2
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
3
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
4
「有線LAN環境」に関するアンケート
-
5
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
6
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
7
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
-
8
Nutanix+Everpure構成の実力は? 既存資産を生かす「脱VMware」の検証
-
9
「自動化」で「DX」は強制的に進む? そのシンプルな理由
-
10
「Microsoft 365」が乗っ取られる 跡形もなくMFAを破る手口
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
2
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
3
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
4
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
5
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
6
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
7
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
8
ドラマで分かる、標的型攻撃メールの被害を受ける企業と回避できる企業の分岐点
-
9
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
10
少額減価償却資産が40万円未満へ拡大、令和8年度税制改正で押さえるべき変更点
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー