期待のデバイス連携機能とは
「Windows 10 Fall Creators Update」でiPhoneとAndroid、そしてWindowsの壁がなくなる
「Windows 10 Fall Creators Update」の新機能により、開発者はより一貫したクロスプラットフォームアプリを作成でき、ユーザーはさまざまなデバイスを連携させて使えるようになるかもしれない。
「Windows 10」の次期メジャーアップデートとなる「Windows 10 Fall Creators Update」は、エンドユーザーと開発者の両方に新しいクロスプラットフォーム機能を多数提供する。
2017年後半に提供開始されるWindows 10 Fall Creators Updateは、ビジネスユーザーがより迅速かつ簡単に仕事を処理するための幾つかの新機能を搭載する。Windows 10 Fall Creators Updateでは、クロスプラットフォームでの開発や使い勝手にも重点が置かれ、さまざまなデバイスやOSにまたがるデータやコンテンツの共有が目玉機能になる。
「デモで示されたようにしっかり動けば、Windows 10 Fall Creators Updateは成功するだろう。われわれはいま『Windows』『Android』『iOS』が混在する世界に生きているからだ。人々はこれらのデバイスを簡単に切り替え、デバイス間で作業を引き継いで続けられることを望んでいる」。調査会社Moor Insights and Strategyの社長兼主席アナリストを務めるパトリック・ムーアヘッド氏はそう指摘する。
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Windows 10 Creators Updateとは
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Windows 10とプライバシーのデリケートな問題
クロスプラットフォーム機能はIT部門の頭痛の種となるか
Windows 10 Fall Creators Updateは、2017年5月上旬にMicrosoftの開発者向けカンファレンス 「Build 2017」で発表された。新機能の1つは「Timeline」である。ユーザーが直近に使ったアプリやドキュメントを時系列で表示する機能だ。Windows 10デバイスだけでなく、AppleのiOSやGoogleのAndroidを搭載するコネクテッドデバイスでも、Microsoftのデジタルアシスタント「Cortana」をインストールすれば、Timelineの恩恵を受けられる。
具体的には、どのデバイスでも、直前のデバイスで中断したところから作業を再開できる。Cortanaが、ユーザーがデバイスにログオンした際に、開こうとする可能性が最も高いアプリを特定し、ユーザーに勧める仕組みだ。例えば、ユーザーがデスクトップPCでPDFを開いたまま席を離れ、スマートフォンにログオンすると、そのPDFを開くかどうかCortanaが尋ねてくる。
だが、デバイスが悪者の手に渡った場合を考えると、こうした新機能はIT部門にとって頭痛の種になりかねない。
「Timeline機能は、私がどんな作業をしていたかを表示し、その情報を他のデバイスに同期する。セキュリティを考えると、これは人には見られたくない」と、慈善活動支援をしているVulcanのサーバオペレーションおよびエンドユーザーサービス担当シニアマネジャーを務めるビル・ラップ氏は語る。
「IT部門はユーザーに、各種デバイスを切り替えながら企業アプリおよびデータにアクセスするに当たって、全社的なセキュリティ基準の順守を徹底してもらわなければならないだろう」(ラップ氏)
「IT部門が従業員にこうした機能を使ってもらうには、従業員のデバイスの認証をしなければならないだろう」と、自動化ソフトウェアを提供するIconicsのCTO(最高技術責任者)、ボジュテック・クレスル氏も、セキュリティ対策の必要性を語る。
それでも「Windows 10 Fall Creators Updateのクロスプラットフォーム機能は、非常に素晴らしい」と、ラップ氏は称賛する。
「新しいデバイスにアクセスしたときに、前のデバイスで作業していたアプリを思い出させてくれるのは便利だ」(ラップ氏)
アップデートする「OneDrive」
MicrosoftはBuild 2017で、「OneDrive Files On-Demand」のプレビューも実施した。この新機能ではクラウド内のどのファイルについても、ダウンロードすることなくアクセスできる。ファイルをデスクトップに保存すると、自動的にOneDriveと同期されるようになる。そのファイルには他のWindows、iOS、Androidデバイスから、ダウンロードすることなくアクセスできる。
「この機能は、まさにこうあってしかるべきだ。自分のファイルは、どこでも利用できる必要があるが、それは必ずしもデバイスの中にある必要はない。どのファイルにも1台のデバイスからアクセスするというわけにはいかないし、デバイスのストレージ容量が満杯になってはいけない」と、ビジネスソフトウェア開発会社Velu SoftwareのCTOを務めるカーロス・ゲバラ氏は語る。
また、「OneDrive Offline Folders」という新機能では、フォルダをモバイルデバイスに保存して、インターネット接続が利用できないときでもその中のファイルを開ける。オフライン中に同僚が共有ファイルに変更を加えた場合は、オンラインに戻ったときに共有ファイルが更新される。
Fluent Design System
MicrosoftはWindows 10 Fall Creators Updateで、新しい「Fluent Design System」も開発者向けに提供する。このデザインの仕組みは、OSとアプリの美的側面に関わるものであり、Windowsのクロスプラットフォーム機能を促進する。
Fluent Design SystemによってWindowsは3D画像を利用でき、これによってドロップダウンメニューがより明快になり、ユーザーにとってその構造や意味が分かりやすくなる。また、Fluent Design Systemの利用により、Windows、iOS、AndroidのどのOSで動くかにかかわらず、アプリがより一貫したインタフェースを備えるようになる。
さらに、Fluent Design Systemは、開発者がスタイラスペンやカメラなど、デバイスベースの機能によるアクションをサポートするのに役立つ。例えば、ユーザーがスタイラスを使って、Windows 10アプリ内でテキストの上に線を引くと、アプリは、ユーザーがそのテキストを削除したいことを認識し、削除操作を実行する。
「これはOSの素晴らしい進化だ。デバイスの機能とアプリの連係をサポートしてくれる。この機能はユーザーエクスペリエンスを向上させるとともに、開発者が利用すべきものを追跡するのに役立つ」(ゲバラ氏)
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