デル・テクノロジーズは、中堅・中小企業を対象にしたIT投資動向調査の結果を発表した。中堅・中小企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める際の大きな課題とは。
デル・テクノロジーズは2022年4月21日、中堅・中小企業を対象にしたIT投資動向調査の結果を発表した。調査期間は2022年2月15日〜3月18日、アンケート回答社数は2337社。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)以降、事業変革に取り組んだ中堅・中小企業の割合は23%。2021年度と比較して2%増加したものの、依然として中堅・中小企業と大手企業のギャップは大きいという。デル・テクノロジーズ上席執行役員広域営業統括本部長の瀧谷貴行氏は、その要因として「国内の中堅・中小企業においては『ひとり情シス』『ゼロ情シス』と呼ばれるIT人材の枯渇が大きく影響している」と語る。
情報システム部門の担当者が「1人以下」と回答した企業の割合は、従業員数が400人以上1000人未満の企業では平均11%なのに対し、50人以上400人未満の企業では平均58%だった。規模が小さい企業ほど情報システム部門の人材不足が顕著で、1人の担当者に業務負荷が集中していることが伺える。「担当者の業務負荷は高止まり状態だ」と瀧谷氏は説明する。
中堅・中小企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を妨げている要因として、瀧谷氏は「現状の業務が足かせとなり、情報システム部門の担当者が事業変革に着手できない」点を指摘する。情報システム部門の業務内容は、PCやサーバ、ネットワーク、セキュリティ製品の運用管理が中心だ。回答企業の業務時間のうち、こうした既存システムの運用管理が占める割合は65%に上り、事業変革に向けた取り組みの割合は35%だった。
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