「Windows 11」移行を本気で検討? “アプリ互換性と管理はどうなる”問題ビジネス向け「Windows 11」の“いろは”【第4回】

PCのOSを入れ替える際に避けて通れないのが、アプリケーションの互換性や各種管理作業の確認だ。Microsoftは、「Windows 11」の提供においてその問題をどう考えているのか。

2022年07月08日 05時00分 公開
[Robert SheldonTechTarget]

 「Windows」の入れ替えは、アプリケーションの互換性を確保したり各種設定を施したりと、IT管理者にとっての一大イベントだ。入れ替えた後も、更新を継続するなど適切な管理が求められる。「Windows 10」から「Windows 11」に変更すると、こうした管理や更新の作業はどう変わるのか。

「Windows 11」を本気で使うなら避けて通れない、アプリ互換性と管理の問題

 Microsoftは法人ユーザーを対象に、Windows 10用アプリケーションがWindows 11で動くことを保証する「App Assure」というサポートサービスを提供している。このサービスは、Windows 11への移行でアプリケーションに互換性の問題が発生した場合、問題解決を無償で支援する。ただし、アプリケーションのインベントリ(台帳)の作成やテストの実施、サードパーティー製アプリケーションの互換性調査など、App Assureに含まれない作業もある。

 デバイス管理ツール群「Microsoft Endpoint Manager」に影響する変更点もある。Windows 11は、Microsoft Endpoint Managerを構成するツールの一つである「Microsoft Intune」をアプリケーションのリポジトリ(格納庫)として使えるようになった。エンドユーザーはこのリポジトリに接続することで、利用可能なアプリケーションを選択してデバイスにインストールできる。

 Windows 11には、コマンド操作をするためのターミナルソフトウェア「Windows Terminal」が含まれる。Windows Terminalは、

  • コマンドプロンプト
  • PowerShell
  • Azure Cloud Shell

といったコマンドラインツールを同じ画面で使用できるため、管理作業の簡素化につながる。

Windows 11の更新頻度

 OS更新ツール「Windows Update」の「配信の最適化」という機能は、Windows 11における更新プログラム管理の迅速化と合理化を可能にする。この点はWindows 10と変わらない。

 MicrosoftはWindows 11に関して、セキュリティ修正プログラムを含む「品質更新プログラム」を月1回、「機能更新プログラム」を年に1回配信する。Windows 11のサポート期間はエディションによって異なり、「Windows 11 Enterprise」「Windows 11 Education」「Windows 11 IoT Enterprise」は36カ月、それ以外のエディションは24カ月となっている。

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