ゲームのコンテンツや機能は進化を続けており、それに合わせて制作方法も変わっている。最新技術を積極的に取り入れるゲーム開発会社Ubisoftが注目するゲーム開発のやり方とは。
月日の経過とともに、ゲームには新しいコンテンツや機能が追加されてきた。「ゲーマーが長期にわたってプレイするゲームタイトルは、制作方法を変える必要がある」と、コンピュータゲーム開発会社Ubisoft Entertainmentでシンガポール担当マネージングディレクターを務めるダリル・ロング氏は言う。同社はゲーム業界の最前線で活動するため、何を取り入れているのか。
Ubisoftは、クラウドインフラへの投資を強化している。同社はクラウドベンダーとの連携を強めることに加えて、ゲーム業界向けにホスティング事業を展開するi3D.netを買収した。これらは、クラウドインフラの技術をいち早く採用するための戦略だとロング氏は語る。
開発者がゲームの複雑な仮想世界を制作するには時間がかかる。その時間を短縮するため、Ubisoftが2000年代から使用してきたのが、独自開発のゲームエンジン「Anvil」だ。ロング氏はAnvilについて「ゲーム機器やPCで動作するよう設計されたものだ」と述べる。このゲームエンジンをクラウドインフラに移すことは、同社にとって大きな投資かつ挑戦だという。
「ゲーム制作において、インフラの側面がますます重要になっている」とロング氏は指摘する。例えばゲームのソースコードを書く際、拡張性を考慮する必要がある。
他にも、ゲーム開発にはプラグアンドプレイ(一般的な意味は差し込むだけで使える状態になること)のやり方を採用すべきだとロング氏は語る。つまり、コンポーネント(ソフトウェアやシステムを構成する部品)の利用や交換、削除、機能のオン・オフを動的に実施するということだ。この手法はモバイルアプリケーション業界が先導し、コンピュータゲーム業界は追随しているとロング氏はみる。
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