コロナ禍で不振になった空港が「Rise with SAP」を採用した理由DXを進める空港の取り組み【前編】

新型コロナウイルス感染症の影響で深刻な打撃を受けた航空業界。乗客数は戻りつつあり、回復の兆しが見えている。そうした中、英国で空港を運営する企業が「Rise with SAP」を採用した理由とは。

2022年08月22日 05時00分 公開
[Brian McKennaTechTarget]

 英国で空港を運営するManchester Airports Group(MAG)は、SAPがERP(統合業務)システムのクラウドサービス移行を支援するサービス群「Rise with SAP」を導入した。MAGはロンドンスタンステッド空港(London Stansted Airport)、イーストミッドランド空港(East Midlands Airport)、マンチェスター空港(Manchester Airport)などを運営する。

空港が「Rise with SAP」を採用した理由とは?

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)が発生する前の2019年には、MAGの運営する空港を年間約6000万人の乗客が利用し、そこでは4万人以上のスタッフが勤務していた。

 MAGの事業はパンデミックにより打撃を受けた。だが景気が回復しつつある中、同社はITへの投資を決断し、同社の部門改革プロジェクト「Project Build Back Smarter」の一環としてSAPと提携した。このプロジェクトはERPシステム「SAP S/4HANA」を中核要素とし、そのインフラとしてクラウドサービス群「Amazon Web Services」(AWS)を利用する。

 SAPはMAGと緊密に連携し、従業員の一時帰休方式による継続的な人員減少など、MAGが直面する人事領域の問題への理解を深めた。これが両社の連携に大きく貢献したという。

 MAGの最高情報責任者(CIO)ニコラス・ウッズ氏は、空港業界に打撃を与えたCOVID-19による困難な時期が終わり、旅行者数は回復しつつあると述べる。「乗客数が戻る中、顧客に最高のサービスを提供したり従業員のニーズに応えたりするためには、可能な限りアジャイル(俊敏であること)な組織になる必要がある」とウッズ氏は語る。SAPとのパートナーシップは、それを実現するものだと同氏は付け加える。

 Rise with SAPの利用に当たり、MAGは最初に主要機能をクラウドサービスに移し、そこから5年程かけてデジタルトランスフォーメーション(DX)を完遂することを目指している。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製

品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news068.jpg

社会人1年目と2年目の意識調査2024 「出世したいと思わない」社会人1年生は44%、2年生は53%
ソニー生命保険が毎年実施している「社会人1年目と2年目の意識調査」の2024年版の結果です。

news202.jpg

KARTEに欲しい機能をAIの支援の下で開発 プレイドが「KARTE Craft」の一般提供を開始
サーバレスでKARTEに欲しい機能を、AIの支援の下で開発できる。

news136.png

ジェンダーレス消費の実態 男性向けメイクアップ需要が伸長
男性の間で美容に関する意識が高まりを見せています。カタリナ マーケティング ジャパン...