「クラウドが止まったら会社も止まった」を全力で回避する“3つの対処法”クラウド障害に備えるには【後編】

クラウドサービスの障害によるビジネスへの影響を最小限に抑えるために、企業ができることは何なのか。主要な3つのポイントを解説しよう。

2022年09月01日 05時00分 公開
[Dave ShacklefordTechTarget]

 オンプレミスのシステムと同様、クラウドサービスも障害とは無縁ではない。Amazon Web Services(AWS)、Google、Microsoft、Meta Platforms(旧Facebook)など、さまざまなベンダーのクラウドサービスが障害を起こしている。

クラウド障害による業務中断を防ぐには

 クラウドサービスの採用が今後ますます広がり、クラウドサービスを重要インフラとして使う企業も増える可能性がある。企業はその際のリスク管理をどうすればいいのか。クラウドサービスの障害による影響を最小限に抑えるために、下記の対策が有効だ。

  • バックアップ用システムを作る
    • リスク分散のため、本番のシステムとは別のクラウドベンダーによるサービスを使うことがお勧めだ。ただし複数のクラウドベンダーのサービスを利用すると、システム管理が複雑になる他、運用コストがかさむ可能性がある。
  • 複製したデータを本番用システムが稼働するデータセンターとは別のデータセンターに保存する
    • こうした機能を持つバックアップ製品や、災害復旧(DR)に必要なインフラをクラウドサービスとして利用できる「DRaaS」(Disaster Recovery as a Service)を採用する。
  • クラウドサービスに障害が発生した場合のビジネスへの影響を分析する
    • 分析対象はSaaS(Software as a Service)を含め、利用している全てのクラウドサービスだ。リスクが高いクラウドサービスを優先して対策を講じる。

TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス

米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news023.jpg

世界のモバイルアプリ市場はこう変わる 2025年における5つの予測
生成AIをはじめとする技術革新やプライバシー保護の潮流はモバイルアプリ市場に大きな変...

news078.png

営業との連携、マーケティング職の64.6%が「課題あり」と回答 何が不満なのか?
ワンマーケティングがB2B企業の営業およびマーケティング職のビジネスパーソン500人を対...

news125.jpg

D2C事業の約7割が失敗する理由 成功企業との差はどこに?
クニエがD2C事業の従事者を対象に実施した調査の結果によると、D2C事業が成功した企業は...