無線LANの性能を引き出すには、最新の規格に準拠したクライアントデバイスが不可欠だ。その動向はどうなっているのか。そして無線LANユーザーへの朗報とは。
無線LANの将来には「悲観的な側面」と「望みを持てる側面」がある。それぞれ何なのか。無線LANの将来を予測するための「5大要素」のうち、3つ目と4つ目を取り上げる。
1990年代後半の標準規格「IEEE 802.11」登場以来、無線LANは大きな進化を遂げてきた。無線LANのクライアントデバイスを見ると、無線機能や準拠する通信プロトコル、セキュリティ機能などに関してベンダーごとにばらつきがある。一言で言えば、無線LANクライアントデバイスの現状は「複雑」だ。
これに関して、無線LANの普及を担う業界団体Wi-Fi Allianceにも責任がある。Wi-Fi Allianceは長年にわたり、無線LANクライアントデバイスのベンダーに対して相互運用性テストやさまざまな認証プログラムを提供してきた。こうした取り組みは不十分だったと言わざるを得ない。
クライアントデバイスのスペックによっては、無線LANのデータ伝送速度の仕様を生かし切れない場合がある。この問題は、一般消費者にとっては実感しにくいが、企業にとっては深刻になりやすい。残念ながら、無線LANの将来を考えると、この問題は解決の見込みがない。
ここまで論じると、「無線LANの将来はもう駄目だ」と捉える読者もいると考えられる。しかし決してそうではない。
実際、無線LANに関する“朗報”がある。それは「Wi-Fi 6E」が動作する6GHzの周波数帯(米国では5925MHz〜7125MHz)が新たに解放されたことだ。Wi-Fi 6Eは、標準規格「IEEE 802.11ax」を基にWi-Fi Allianceが定めた無線LAN規格「Wi-Fi 6」の拡張版を指す。免許なしで使用できる周波数帯が広がることは、ユーザー企業に非常に大きなメリットをもたらす。6GHzの周波数帯は、無線LANのクライアントデバイスに周波数帯の選択肢を提供する。これは無線LAN利用方法に変革をもたらす可能性がある。
第4回は、「無線LANの競合技術」に焦点を当てる。
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