無線LANは確実に性能が高まってきているが、ベンダー各社が強調するほど“素晴らしい技術”でもない可能性がある。無線LANの真実とは。
無線LANを巡って、コストやデータ伝送速度など、ユーザー企業が直面しているさまざまな課題がある。無線LANは今後、どうなるのか。第1回の「TCO」(総所有コスト)に続き、今回は無線LANの将来を予測するための「5大要素」のうち、2つ目を考える。
無線LANはデータ伝送速度を向上させるために、長い道のりを歩んできた。無線技術の進化、OSやアプリケーションの改良などのおかげで、無線LANのデータ伝送速度などの性能が上がった。ユーザー企業は日々無線LANを使う中で、その進化を実感してきた。ただし無線LANの大げさな宣伝文句には要注意だ。無線LANは確実に進化してきているとはいえ、決してまだ完璧なものではない。
ハードウェアにも課題がある。新しい無線LAN規格が登場した際、その規格を使うには無線LANアクセスポイント(AP)やクライアントデバイスを、それに準拠した製品に置き換える必要がある。ユーザー企業はいったんハードウェアを置き換えても、また次の新しい無線LAN規格が登場したときは同じ問題に直面することになる。
マーケティングにたけているベンダーの無線LAN製品は、ベンダーの宣伝文句と実際の性能が合っていないことがある。ベンダーの宣伝文句をうのみにせず、「実力」を冷静に見れば、無線LANには、まださまざまな制限があることが分かる。無線LANを巡る大げさな宣伝は、標準化中の「IEEE 802.11be」(Wi-Fi 7)が普及する過程でも続くと考えられる。
第3回は、3つ目の「クライアントデバイスの動向」と、4つ目の「新しい周波数帯」を見る。
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