データセンターの「UPS」と「電力」の削減に直結する方法とはデータセンターの節電ポイント【前編】

データ量が増加し続ける中で、データセンターの省エネ化が急務となっている。消費電力量の削減を検討するためのポイントを考える。

2023年01月20日 05時00分 公開
[Cliff SaranTechTarget]

 データは「21世紀の石油」とも表現されるが、増え続けるデータがエネルギー不足問題に悪影響を及ぼしていることは皮肉だ。データセンターにおける消費電力量の問題を考えてみよう。何が消費電力量の削減に有効なのか。

データセンターの「UPS」と「消費電力量」を減らす“あの方法”

 HCI(ハイパーコンバージドインフラ)ベンダーのNutanixは、データセンターのサステナビリティ(持続可能性)に関するレポート「IMPROVING SUSTAINABILITY IN DATA CENTERS」を公表。調査会社Atlantic Venturesに委託して調査を実施した。

 調査によると、欧州・中東・アフリカ(EMEA)のデータセンターにおける消費電力量の半分以上は、従来型のオンプレミスデータセンターによるものだということが明らかになった。今後クラウドサービスの利用が広がると予測される一方で、オンプレミスデータセンターの利用が大幅に減少することはないとみられる。

 EMEAにおけるデータセンターの総消費電力量は、2022年の95.5テラワット時に対して、2025年には104.3テラワット時まで増えるとレポートは予測。サーバ、ストレージ、ネットワークに分けて構築する従来型3層構造のインフラの消費電力量については、2022年から2025年にかけて53.8テラワット時から52.2テラワット時までしか減らないと見込む。

 他に重要な点として挙げられるのは、世界中のデータセンターにおける消費電力量のうち40%をサーバが、19%をストレージが占めることだ。データセンターにおける消費電力量は、無停電電源装置(UPS)の必要台数に直結する。ストレージの代わりにHCIを利用すれば、ストレージの他、ストレージをサーバに接続するために必要なネットワークが減り、結果としてUPSの必要台数を削減できる可能性がある。

 3層構造のインフラではなくHCIを利用した場合、ネットワーク機器の消費電力量が約15万キロワット時の場合は約10万キロワット時まで、UPSと冷却設備の消費電力量が約160万キロワット時の場合は114万キロワット時まで減る可能性をレポートは示している。


 後編は、データセンターの運用コスト削減に役立つ内容を紹介する。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news176.jpg

「伊右衛門」「日清麺職人」「鍋キューブ」に見る2024年上半期食品・飲料トレンドは「うま濃い余韻」
食品メーカーの商品開発やマーケティング支援などを行う味香り戦略研究所は、2024年の食...

news076.jpg

オラクルが広告事業から撤退へ ポストCookie時代の業界地図は変わるか?
Oracleは「Responsys」「Moat」「BlueKai」などの買収を重ねて広告部門を構築してきた。...

news068.jpg

琉球泡盛「残波」「海乃邦」の海外展開を例に考える日本のブランドが持つべき視点
日本のブランドが海外展開で持つべき視点とはどのようなものか。2024年4月にI&CO APAC代...