信用調査会社が「AWS」を優先する端的な理由 狙いの一つは素早い意思決定信用調査会社が進めるクラウド利用【後編】

信用調査会社Experianが自社システムをAWSのクラウドサービスに移行することを決めた。同社はなぜAWSを選択し、業務の何を変えようとしているのかを探る。

2023年06月06日 05時15分 公開
[Caroline DonnellyTechTarget]

 信用調査会社Experianは2023年4月、クラウドベンダーAmazon Web Services(AWS)を「優先的なパートナー」に指名したと発表した。同社のシステム群をAWSの同名クラウドサービスに移行する。Experianはこの発表の以前からAWSのユーザーだった。同社はAWSを優先的なパートナーに選定することで、今後どのような取り組みを強化するのか。

AWSを優先的なパートナーに指名したExperianの狙いとは

 ExperianのCTO(最高技術責任者)を務めるジョー・マナ氏はAWSを利用する理由について、顧客向けの金融サービスをより分かりやすくし、より迅速に顧客に情報を提供し、よりセキュリティを強固にするためだと説明する。

 マナ氏によると、ExperianはDX(デジタルトランスフォーメーション)を進める一環で、データに基づいて意思決定を下す取り組みを加速させる。同社の顧客がより多くの情報に基づいて、より賢明に、金融に関わる意思決定を下すための新サービスを提供するためだ。

 AWSを優先的に利用する理由として、マナ氏はAWSが一連の機能を拡充し続けている点を挙げる。「顧客が自身の財務状態を把握できるようにすると同時に、誰もが平等に金融サービスや商品を利用することができる『金融包摂』を実現するのにもAWSのサービスが役立つ」(同氏)

 ExperianはDXの取り組みにおいて、AWSのデータ分析や機械学習のサービスを利用することも検討しているという。同社の顧客の動向から新たな洞察を獲得し、そのデータを用いて新たな製品やサービスを開発する。開発後はAWSの支援の下で、迅速な市場投入を目指す。

 AWSでワールドワイド金融サービス事業開発部門のマネージングディレクターを務めるスコット・マリンズ氏は次のように語る。「ExperianはAWSのサービスを活用することで、データから新たな洞察や予測をより迅速に得られるようになり、同社のサービスが充実する」。Experianのサービスが充実すれば、企業や消費者は自身の財務状況を管理し、財務の健全化を図れるようになるとマリンズ氏はみる。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news192.jpg

インテージ、「YouTube Select」「YouTube Shorts」における態度変容調査を提供開始
広告効果測定サービス「Brand Impact Scope」をバージョンアップし、サンプルサイズと計...

news078.jpg

マーケティングツール活用にまつわる3つの課題とは? ――インキュデータ調査
マーケティングツールを利用する企業は多いものの、利用企業はツールをうまく使いこなせ...

news205.png

広告の「No.1」表記の実態 購入動機の約60%に影響
GMOリサーチ&AIは広告の「No.1」表記に対する消費者の捉え方を把握するために調査を実施...