空港駐車場サービスのPark 'N Flyは、クラウドサービスをやめる「脱クラウド」に踏み切った。その背景には、クラウドサービスを取り巻く「コスト」に関する複雑な問題があったという。どういうことなのか。
米国の空港駐車場サービス会社であるPark 'N Flyは、クラウドサービスをやめてオンプレミスインフラに回帰する「脱クラウド」に着手し始めた。既に2022年には、クラウドサービスとして利用してきたインフラリソースの半分を、オンプレミスインフラに戻している。脱クラウドの理由として同社が挙げるのは「コスト」だ。
Park 'N Flyでは事業拡大に伴い、社内で利用するクラウドサービスやその契約アカウントの数が増加。それに伴い、クラウドサービスのコストがかさむようになった。社内に存在するクラウドサービスやアカウントを管理し切れなかったことは、コストの増大に拍車を掛けた。
「クラウドサービスがオンプレミスインフラよりも高価であることは、常に意識していた」。Park 'N FlyのCTO(最高技術責任者)で、ITシニアディレクターのケン・シルマッハー氏はこう話す。シルマッハー氏は、クラウドサービスの利用規模が拡大すれば、ボリュームディスカウントの適用により、利用料金が安くなると期待していた。「実際にはその正反対だった」と同氏は明かす。
オンプレミスインフラを構築する上では、物理的な場所の確保やハードウェアの購入が必要になり、それらには当然ながらコストが掛かる。Park 'N Flyの場合、サーバを全て買い換えても、クラウドサービスの4カ月分の利用料金と同等の金額だったという。「それだけクラウドサービスは高額だった」(シルマッハー氏)
第3回は、Park 'N Flyが大半のシステムをオンプレミスインフラに移行させながら、クラウドサービスに幾つかのシステムを残している理由を説明する。
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