ソフトウェア開発でよく使われる「PoC」「MVP」「POS」といったIT用語だが、他の用語や意味と混同してしまうこともある。あらためてその意味や使い方をおさらいする。
「PoC」「MVP」「POS」といったIT用語はソフトウェア開発意外の場面でもよく使われる。一方で、その意味を正しく説明できなかったり、他の用語と混同してしまったりする人もいるようだ。あらためておさらいしよう。
PoCは「Proof Of Concept」の略称で「概念実証」の意味。アイデアや構想が実際に動くかどうかを確認するために、簡単なプログラムを作成して試用すること。新しい技術やアイデアを採用する前に、「まずはPoCを作ってみよう」と、実現可能性を確認するために使われる。
基本的にPoCでは、ハッピーパス(エラーや例外を考慮しない理想的なシナリオ)のプログラムをテストする。洗練されたUI(ユーザーインタフェース)は不要で、PoC段階のアプリケーションが顧客にリリースされることはない。
MVPは「Minimal Viable Product」の略称で、「実用最小限の製品」の意味。混同しやすいのがスポーツ界のMVP(Most valuable Player)で、こちらはチームやリーグにとって最も価値の高いプレーヤー(「最優秀選手」とも)を指す用語なので注意が必要だ。
ソフトウェア開発におけるMVPは、ユーザーに必要最小限の価値を提供できるプロダクトを指す。MVPで目指すのは完璧なプロダクトではなく、顧客の要件を満たす最低限の機能を提供することだ。顧客から得たフィードバックは、改善に役立てる。
MVPではバグがないことや、洗練されたUIなどが求められる。そのためPoCに比べて、品質基準や機能基準がはるかに高くなる。
POSは「Point Of Sale」の略称で、販売時点情報管理、つまりレジを意味する。基本的にはキャッシュレジスターを指すが、スマートフォン、モバイル端末、組み込み型機器など、製品を決済するための機械やシステムをPOS機器と呼ぶ。
一方で、小売業界でのソフトウェア開発者にとって、POSは単なるレジだけでなく、商品の販売や支払い、在庫管理、顧客管理など、店舗運営全般をサポートする複雑なシステムを指す。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
リアルタイム性や生成AI対応などデータベースに対する期待が急速に高まっている。そこで従来のPostgreSQLでは対応が難しかったスピードやスケーラビリティの課題を解消したデータ基盤が注目されている。本資料で詳細を解説する。
生成AIを業務に生かすには、回答の正確性やセキュリティなど、多くの課題を解決する必要がある。そこで注目したいのが、オペレーショナルデータベースと、検索拡張生成(RAG)技術を組み合わせるアプローチだ。
多くの企業でアジャイル開発の手法が取り入れられるようになった一方、欧米企業を中心にアジャイル開発の大規模化が普及している。これに伴い、「テストの工数やコストの増大」「製品全体像の把握の難しさ」といった課題が出てきた。
開発のテスト工程を効率化するためのキーワードとして注目される「TestOps」。だが従来の表計算ソフトを用いたテスト管理では、その実現は難しかった。その理由と、TestOpsの実践を成功させるための秘訣とは?
イノベーションを最優先事項とし、研究開発に継続的な投資を行っていたWEG。しかし、開発スピードの低下やKubernetes環境の管理負担増加、Linux運用の複雑化といった課題に直面していた。同社はこの問題をどう一掃したのか。
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...
Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...