バックアップデータの保管場所は、クラウドサービスがいいのか、自社インフラがいいのか――。その二者択一だけではなく、両方を組み合わせるという手もある。どのような組み合わせ方があるのか。
バックアップデータの保管先として、クラウドサービスを利用してバックアップデータを離れた場所に保管する「オフサイトバックアップ」と、自社のインフラを用いてバックアップデータを社内に持つ「オンサイトバックアップ」の選択肢がある。両者を組み合わせてハイブリッドな手法を採用することも可能だ。ハイブリッドバックアップを実現する4つの組み合わせパターンについて、それぞれの概要とメリット/デメリットを紹介する。
この組み合わせでは、NAS(ネットワーク接続ストレージ)やSAN(ストレージエリアネットワーク)、バックアップサーバなどに主要なバックアップデータを保管する。加えて、「Amazon Simple Storage Service」(Amazon S3)や「Azure Blob Storage」、「Google Cloud Storage」といったクラウドストレージを利用して、社外にもバックアップデータを複製する。
法律事務所が、迅速なデータ復旧のためにオンサイトのNASに毎時データをバックアップしつつ、災害復旧のためにAmazon S3に毎晩データをバックアップする。
この組み合わせでは、オンサイトデータは社内のバックアップストレージに保管し、その複製データを企業が管理するプライベートクラウドに保管する。
医療機関がデータ保護規制を順守するために、オンサイトストレージにデータをバックアップするとともに、盗難や火災の影響を受けない、自組織内の遠隔サーバにバックアップデータを複製する。
この組み合わせでは、DattoやDruva、Axcient、Unitrendsといったバックアップベンダーが提供する、バックアップ専用のアプライアンスを用いる。このアプライアンスが、オンサイトでのバックアップと、クラウドサービスへの自動的なデータの複製、暗号化を実施する。
小売業者がDattoのバックアップアプライアンスを使用して、POS(販売時点情報管理)システムのデータを15分ごとにオンサイトでバックアップする。併せて、毎日クラウドサービスにバックアップデータのコピーを作る。
RubrikやCohesityなどのバックアップツールベンダーが提供するバックアップツールは、クラウドストレージへのバックアップを基本としつつ、データ復旧を迅速化するためにユーザー企業内にキャッシュ用サーバを設置する。これらを組み合わせることで、頻繁に使うデータの復旧を高速化する。
ソフトウェア開発会社が、Rubrikのクラウドバックアップツールを使用して仮想マシン(VM)をクラウドサービス群「Microsoft Azure」にバックアップする。同時に、開発プロジェクトのデータを迅速に復旧するために、直近のデータを社内のキャッシュに保持する。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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