ユーザーに不評なvCenter Update Managerの機能変更(後編)
Linux環境におけるVMwareパッチ管理ソフトに集まる不満の声
VMwareをLinuxで利用する大企業にとって、ゲストOSのパフォーマンスを管理する「VMware Tools」、ゲストOSのパッチ管理ソフト「VMware vCenter Update Manager」には難点が多い。
前編「VMwareゲストOSのパッチ管理はMicrosoft製品に軍配」では、Windows環境でVMwareのゲストOSのパッチレベルを管理するのに、「VMware vCenter Update Manager」よりも「Windows Server Update Services」を支持するユーザーの声を紹介した。後編では、Linux環境でVMwareを利用するユーザーが、ゲストOSのパフォーマンスやパッチ管理でVMware製品にどのような不満を抱いているかをお伝えする。
Linux環境では特に改善の余地あり
Windows環境とLinux環境を利用している大企業のユーザーからは、Linux上での「VMware Tools」と仮想マシン(VM)のパッチ管理について、さまざまな要望が出ている。その1つが、Windows環境で利用されているような自動化機能の提供だ。
「Windows環境へのVMware Toolsの導入は、ファイルのインストールからVMの再起動、それに続くVMのアップグレードまで、VMwareで調整し、自動化できる」と、大企業で仮想インフラの管理を行い、仮想化エバンジェリストを務めるジェーソン・ボッシュ氏は電子メールで述べた。
こうした調整はLinux環境では行われないと、ボッシュ氏は指摘した。「実のところ、LinuxはVMware Toolsの導入に必要なコンポーネントが欠けている場合すらあるかもしれない。これに対し、Windowsでは、VMware Toolsは新しいプレーンなOSにインストールされる。また、Linuxでは、管理者はVMware Toolsのどのコンポーネントをインストールするかを厳密に指定したくなる場合がある」
Linuxを利用する大企業にとってもう1つの難点は、VMwareがRPM Package Manager(RPM:Linuxソフトウェアのインストール、アンインストール、更新に使われるコマンドラインユーティリティパッケージ)を推奨しなくなったことだ。このことは、VMware ESX 4.1 Patch Management Guide(パッチ管理ガイド)に示されている。
このパッチ管理ガイドの末尾のFAQセクションには、「VMware ESXホスト上のRPMに相当するLinux RPMがある場合、それを使ってシステムを更新してよいですか」という質問が載っており、回答は次のようになっている。「いいえ。VMwareは、VMwareが提供するRPMでVMware ESX 4.1ホストを更新することをお勧めします」
イスラエルのあるハイテク企業の仮想化管理者、マイシュ・サイデルキーシング氏は、このことにより、もともと時間がかかるLinux上でのVMの更新プロセスが、さらに長引くことになると語った。
また、Seatransのモーン氏は、20隻の輸送船に設置された多数のサテライトサーバを管理している。同氏にとっては、それらのLinuxシステムとWindowsシステムの両方のパッチリポジトリにリモートアクセスできる仕組みの方が、集中管理システムでパッチをプッシュ方式で配布する現行バージョンの仕組みよりも望ましいという。
モーン氏は、集中管理の重要性は認めているが、中央サーバからパッチをレプリケートするのではなく、サテライトサーバのローカルにパッチリポジトリが用意され、中央サーバからのコマンドにより、それらのパッチを適用できることを望んでいる。また、クラウドベースのパッチリポジトリにサテライトサーバからアクセスする方式も良い選択肢かもしれないとモーン氏は語った。
VMwareとShavlikのパートナーシップは継続
VUMの現行版には、VMwareのOEMパートナーの米Shavlik Technologiesのパッチ管理技術が採用されており、VMware vSphereの次期メジャーリリースに対応するVUMの新バージョンでは、同社の技術を使った機能が提供されなくなる。だが今後も、Shavlikの製品を統合した中堅・中小企業(SMB)向けの新パッケージ「VMware Go」が提供される。
訳注:VMwareは5月16日にShavlikの買収を発表した。
これは、SMBのユーザーにとって歓迎すべきニュースだ。こうしたユーザーは、パッチ管理を一元化し、大企業が対処しているような、組織にかかわる複雑な問題を避けようとする。
「VMwareが、ゲストOSのパッチ管理を手掛けないのは賢明だろう」と、米医療機関の地域ITオぺレーションマネジャー、ドウェイン・レスナー氏は語った。「VMwareが、Shavlik製品と連携してパッチ前のスナップショットを調整するUpdate Manager対応APIを提供できるのであれば、VMware Goは試す価値がありそうだ。このパッケージがSMB企業からどれだけ支持されるかが見ものだ」
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