プライベートクラウドを構築するには、「既存の仮想インフラの活用」「プライベートクラウドのスケーラビリティと融通性」「プライベートクラウドの管理」といった3つの観点を考慮する必要がある。
パブリッククラウドサービスがいかに明確に文書化され、よく理解され、契約で規定されていても、その基盤となっている技術がどのようなものかは、現状ではプロバイダーにしか分からない。クラウド内でどのようなマシンが展開されているか、どのような方法でバックアップが行われているか、プロビジョニングのプロセスはどのようなものか──。これらは通常、パブリッククラウドを利用する企業には開示されない。こうした状況が、プライベートクラウドが企業の関心を引き続ける背景の1つとなっている。機密データを扱う場合は特にだ。
クラウド環境を完全に管理するために、多くの企業が、運用に融通が利く社内クラウドに投資している。以下では、クラウドコンピューティングの基本と、プライベートクラウド構築の初期段階を一通り理解している中級者向けに、プライベートクラウドの導入および実装上の考慮点を解説しよう。
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