企業の経営課題であるコンプライアンスの強化や情報漏えい対策を背景に、デスクトップ環境を集中管理する仕組み「デスクトップ仮想化」が注目を集めている。
「デスクトップ仮想化」という言葉をさまざまな場面で耳にすることが増えてきた。技術自体は数年前から存在しているが、ここ1年ほどで実環境での導入が急速に進んでいる。本連載ではデスクトップ仮想化の基本的な仕組みとメリット、さらには仮想化ベンダー各社から登場しているさまざまな製品の特長を紹介する。連載第1回の今回は、デスクトップ仮想化の仕組みとメリットについて基本から分かりやすく解説する。
デスクトップ仮想化とは、シンクライアント環境を実現するための最新の技術である。シンクライアントについてはこれまで、サーバベースコンピューティング(SBC)、ブレードPCといった技術を使った製品が存在していた。ところが最近では、サーバ分野で先行して普及の進んだ仮想化技術を用いることで、これまでのシンクライアントに比べてユーザーの利便性、アプリケーションの互換性、システムの可用性などをより高めた形で実現できるとして、新たにデスクトップ仮想化の仕組みが注目を浴びている。
デスクトップ仮想化の技術が注目を浴びている背景には、幾つかの要素があるが、1つには経営的な観点から現在のPCによるデスクトップ環境に大きな課題が認識されているということが挙げられる。コンプライアンスの強化が叫ばれる中、情報漏えいなどの問題を防ぐためにデスクトップ環境を集中管理する仕組みが求められている。また、コストの削減、ビジネスの環境変化への迅速な対応といった部分からも従来型のPCでは十分に対応できないという認識が広まりつつある。
一方で、技術的な成熟および普及も見逃せない側面だ。仮想化の技術が成熟したことで、機能はもちろん安定性、実績でも企業が本格的に採用する下地が整いつつある。特にサーバ仮想化が本格的な普及段階に入り多くの企業で採用されたことで、仮想化のメリットを実感した上でデスクトップ仮想化についても併せて検討する企業が増えている。
企業のデスクトップ環境をデスクトップ仮想化の仕組みを利用して再構築することで、さまざまなメリットを実現できる。
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