仮想化の雄、米Citrix SystemsがモバイルやSaaS事業に本腰を入れ始めた。こうした事業の多角化は、同社の製品開発方針にも少なからず影響を与え始めている。
ITプロフェッショナルの中には、「米Citrix Systemsは仮想化技術の会社だ」という人もいれば、「『GoToMeeting』を開発した企業だ」という人もいる。
このギャップを埋めたいと考えるCitrixは、自社をモバイル支援企業として位置付けようとしている。CitrixでSaaSを担当するバーナード・デ・アルバーガリア副社長兼ジェネラルマネジャーによると、自社のインフラ管理ツールと各種SaaSアプリケーションを組み合わせることにより、企業がコンシューマライゼーション時代に対処するのを支援するという。
「モバイル支援は、スマートフォンやタブレットをネットワークに接続できるようにすることだけではない」とデ・アルバーガリア氏は話す。「数十年前に導入したレガシーインフラを使っている企業は、既存システムを新しい端末やモバイルアプリケーション、SaaS、そしてクラウドと連携させるのに苦労している。最大の課題は、これらの新しい技術と既存のインフラを柔軟に結び付けることだ」
エンタープライズモバイル管理をめぐる課題、そしてCitrixの年商の20%を稼ぎ出すまでに至ったオンラインサービス部門が果たす役割について、デ・アルバーガリア氏に話を聞いた。
―― Citrixがモバイル支援企業を目指すようになったのはなぜですか?
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