“パスワード限界論”で再考する「認証システム」の現実解【第2回】
「クラウド」「モバイル」の認証は今、どうなっているのか?(1/2 ページ)
認証の今後を考える上で、特に重要となるクラウドとモバイル。どのような認証の仕組みが利用できるのだろうか。現状を整理する。
前回「ID/パスワード認証は本当になくなる? 『パスワード限界論』の真実」では、“ID/パスワード限界論”に容易に飛びつく前に現状を整理する必要性を指摘し、認証を取り巻く新たな動きを簡単に説明した。
企業にとって、今後の認証の在り方を考える上で見逃せないのが、「クラウド」「モバイル」の2大要素だ。現状を見ると、SaaS(Software as a Service)をはじめとするWebベースのシステムや、社外へと容易に持ち出せるスマートデバイスの企業利用が急速に進んでいる。こうした中、社内だけでなく社外のシステムに対して、いかに有効な認証手段を適用するかが大きな課題となりつつある。
クラウドやモバイルを安全に利用するために、どのような認証手段を整備すべきか。本稿では、まず現状を理解するために、クラウドとモバイルの主要な認証技術や製品分野を整理する。
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「Google」「Facebook」「Twitter」など、企業向け・コンシューマー向けを問わず、Webの世界にはさまざまなサービスが相次いで登場している。こうしたWebサービスの世界では、複数のWebサービス間でID情報を連係し合う仕組み、つまり「IDフェデレーション」が10年以上前からオープンな仕様として提唱され、多くのWebサービスで実装されてきた。
IDフェデレーションは、複数のWebサービスを一組のID/パスワードで利用できるようにする「シングルサインオン」(SSO)を実現する仕組みだ。利用するWebサービスが増えれば増えるほど、エンドユーザーは多くのID/パスワードを覚えなければならない。こうしたエンドユーザーの負担を解消し、Webサービスのスムーズな活用を促すのが、IDフェデレーションの役割である。
ここで、IDフェデレーションの仕組みを簡単に紹介しよう。IDフェデレーションを実現するプロトコルは幾つかあり、それぞれに特徴があるが、基本的な認証プロセスは共通している。具体的には、あるWebサービスをエンドユーザーが利用する際、そのWebサービスの事業者が運営する認証サーバでユーザー認証をするのではなく、他の事業者の認証サーバで認証できるようにする。
IDフェデレーションのプロトコルは過去に多数存在したものの、仕様の簡易さや使い勝手などの点から淘汰が進み、現在では以下のような主要なプロトコルに集約されている。
- SAML(Security Assertion Markup Language)
- OpenID
- OAuth
- WS-Federation
これらは比較的新しいプロトコルであり、Web世界の急速な進化への即応やセキュリティ向上の側面から、継続して仕様の更新がなされてきた。実際のIDフェデレーションの実現には、それぞれのプロトコルに応じたシステムを導入する必要がある。
主要なIDフェデレーションのプロトコルについて、詳しく見ていこう。
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“パスワード限界論”で再考する「認証システム」の現実解
ID/パスワード中心の認証システムが岐路に立っている。パスワード撤廃を視野に、認証の仕組みを根本的に見直す機運も高まるが、実現は容易ではない。企業が目指すべき認証の在り方とは何か。その具体策を探る。
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