2008年注目のキーワード
ユニファイドコミュニケーションとは
Microsoft、Cisco、IBMなどが対応製品を投入しつつある「ユニファイドコミュニケーション」。大手調査会社や専門誌によるこの言葉の定義を確認しておこう。
TechTargetで最近、約500人の読者を対象に調査を行ったところ、回答者の81.2%がユニファイドコミュニケーション(UC)についてもっと学習する必要があると答えた。UCの定義をめぐっては業界専門家の間でも意見が一致していないことを考えれば、UCとは何か、そしてそれが自社にどのようなメリットをもたらすのかよく分からないという人が多いのも当然だといえる。
要約すると、UCとはユニファイドメッセージング、コラボレーション、対話システム、リアルタイム/ニアリアルタイムコミュニケーション、トランザクション型アプリケーションなどさまざまなコミュニケーションシステム/モデルを包括したものだ。
TheInfoProでネットワーキング/情報セキュリティ担当の業務執行ディレクターを務めるビル・トラッセル氏の説明によると、UCはユニファイドメッセージング(UM)よりも広く定義されており、ボイスメールだけでなく、データコミュニケーション(電子メール、インスタントメッセージングなど)やコラボレーション技術(Web会議など)、そしてIP(Internet Protocol)PBXソリューションなどに組み込まれている高度な音声通話/データ通信機能も含まれるという。
Gartnerでは、UC製品(装置、ソフトウェア、サービス)として、企業における複数のコミュニケーション手段の制御、管理、連携、利用を可能・容易にすることにより、個人、ワークグループおよび組織の生産性を改善するものと定義している。Gartnerによると、UC製品は、通信チャネル(媒体)、ネットワーク、システムおよびビジネスアプリケーションの統合と連携し、これらに対する制御の統合によって上記の目的を実現するという。UC製品にはスタンドアロンの製品スイートもあれば、各種のアプリケーションとプラットフォームを連携したポートフォリオとして提供されているものもある。
Frost & Sullivanでは、UCは電話、電子メール、会議機能、インスタントメッセージング(IM)が進化し、共通のコミュニケーション環境をナレッジワーカーに提供する単一のサービスあるいはアプリケーションへと発展したものだと説明する。UCアプリケーションでコアとなる要素がプレゼンス(在席)情報だとしている。音声機能ではVoIPが主に用いられるが、TDM(Time Division Multiplexing:時分割多重)方式の音声転送機能を提供するものもある。UCはモバイルワーカーに透過的に接続する機能を備えるほか、コミュニケーション機能に対応したビジネスプロセスをサポートする。
Nemertes Researchでは、各種のコミュニケーションツールを単一のユーザーインタフェースに集約し、ITリポーティング、追跡、パフォーマンス管理、運用管理などのツールを提供するシステムを表す包括的な用語としてUCを定義している。これらのコミュニケーションツールには、音声通信、電子メール、ボイスメッセージ、FAX、IM、SMS(ショートメッセージサービス)、会議機能(Web、オーディオ、ビデオ)、プレゼンス、通知、パーソナルアシスタンスなどが含まれる。
COMMfusionの社長兼主席アナリストのブレアー・プレザント氏は、UCの要件として以下の3つを挙げている。
- リアルタイム/非リアルタイムコミュニケーションを、プレゼンス機能に基づいたビジネスプロセス/要求と連携し、さまざまなタイプのデバイスおよびメディアを通じて一貫性のある統一的ユーザーインタフェースとエクスペリエンスを提供する
- 各種のデバイスにわたってプレゼンスを結び付け、統一的な(あるいは共通の)ユーザーインタフェースを提供し、バックオフィスのアプリケーション、システム、ビジネスプロセスと連携する
- 複数のユーザー集団の間で業務処理およびプロジェクトを管理し、統合された一貫性のあるコミュニケーションエクスペリエンスをユーザーに提供することにより、最適なビジネスプロセス/成果を実現する
BCR誌のフレッド・ナイト氏によると、企業にとってUCの意味するところは単純であり、次の4つの「C」に要約できるという。
- コネクション
- コミュニケーション
- コラボレーション
- コミュニティー
要するにUCは基本的に、従来型および新タイプのコミュニケーション機能をビジネスプロセスに連携することにより、生産性と顧客サービスを大幅に改善し、企業の競争力を強化するものといえる。
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