白十字会、医療の質向上と効率化のためにBIシステムを活用NEWS

電子カルテシステムなど5つのシステムを連携し、医療分析や経営管理の分析基盤として活用している。

2010年07月09日 13時00分 公開
[TechTargetジャパン]

 日本オラクルは7月7日、医療法人財団白十字会がオラクルのビジネスインテリジェンス製品「Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition Plus」(以下、Oracle BI Suite EE Plus)を活用して医療情報のデータウェアハウス(以下、DWH)システムを構築し、その本稼働を開始したことを発表した。

 長崎県佐世保市にある医療法人財団白十字会は、佐世保中央病院や白十字病院、燿光リハビリテーション病院など長崎県北部と福岡市で複数の医療・介護施設を運営している。同法人では、医療の質向上と効率化を進めるとともに、「病人を作らない」医療サービスの提供を目指しており、その実現に向けてITの導入を積極的に進めている。

 そうした取り組みの1つとして、同法人が独自開発した電子カルテシステム「HOMES」(※)、医事会計システム、オーダリングシステムなど5つのシステムを連携し、各システムに蓄積した情報を有効活用し、医師をはじめとする職員の研究支援や病院経営の効率化を目指していた。

※:HOMES:Hakujyujikai Organizing Health and Medical Information Enterprising Systemの略。

 白十字会では2008年夏ごろに「Oracle BI Suite EE Plus」の採用を決定し、2009年2月には新医療情報DWHシステム「HOMES BI」の構築を開始。新日鉄ソリューションズがその導入プロジェクトのシステムインテグレーションを担当した。Oracle BI Suite EE Plusの採用に至ったポイントについて、同法人は「オラクル製品の豊富な実績や機能に加え、既存システムや新たに構築するHOMES BIで利用を予定するオラクルのデータベース製品との連携や運用・保守における高い親和性」と説明している。

 白十字会では現在、経営企画統括本部など20部門の約150人がこのシステムに職種ごとにアクセス権限を設定して、医師の研究支援や患者別や疾患別の原価計算などに活用している。今後は法人内の病院・介護施設における予実データの可視化を実現する予定。

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