製薬企業や臨床実施機関、医療メーカーなどを対象とするヘルスサイエンス向けソリューションの新版を提供開始。臨床試験におけるプロセス管理、医薬品の安全性管理のコンプライアンス機能などを強化した。
日本オラクルは10月20日、製薬企業や臨床実施機関、医療関連企業向けの製品群の新版を提供開始すると発表した。同社は、臨床試験の設計・開発から運用までのプロセスの包括的な管理、治験データの統計や分析、医薬品の安全性管理の効率化や申請フローの簡素化などを支援するソリューションを提供してきた。
今回、臨床試験のデータ管理、EDC(Electronic Data Capture:臨床試験データを実施医療機関などからインターネット経由で収集するシステム)、製造販売後調査などの機能をSaaS(Software as a Service)で提供し、医薬品・医療機器の安全性管理製品では日本固有の安全性情報管理である「ICSR(個別症例安全性報告)」にも対応するデータ管理機能を追加した。
製品名 | 機能の特徴 | 提供形態 |
---|---|---|
臨床試験向けEDCソリューション 「Oracle Health Sciences InForm GTM 5.5」 |
臨床試験の設計や被験者情報の入力の促進などを支援。今回からデータビュワーを改善 | SaaS |
製造販売後調査向けEDCソリューション 「Integrated Post Marketing Surveillance」 |
データ収集から規制当局向け報告書や医療リポート作成など、製造販売後の調査品質の確保と進捗管理のコスト削減を支援 | SaaS |
臨床試験管理アプリケーション 「Siebel Clinical」 |
製薬企業や臨床実施機関と治験担当医師の治験モニター活動、治験状況の全体管理などの情報共有を促進 | オンプレミス |
臨床試験向けデータウェアハウス/解析ソリューション 「Life Sciences Data Hub」 |
異なる臨床試験のデータを単一データベースに集約し、データ管理や集計、報告書作成に必要なリポジトリおよび解析プログラムツール | ― |
医薬品安全性管理アプリケーション 「Oracle Argus Safety 7.0」 |
今回追加されたマルチテナント機能で、複数の安全性データベースの一元管理が可能になった。医薬品の安全性、各種リポート、解析情報を単一のデータベースで管理することで安全性の向上とプロセスの効率化を支援 | オンプレミス |
同社によると、製薬企業や医療機器企業を取り巻く環境は厳しくなっているという。国内における臨床試験や国際共同治験が増加し、新薬・新製品の申請時間が短縮される一方で、その効能や効果、性能などに関する安全性への規制が強化されるなど、さまざまな対応が求められている。その上で、国内市場での製品提供によって、臨床試験プロセスの包括的な管理、医薬品安全性管理の効率化とコンプライアンス強化などを支援するとしている。
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