日本オラクルが医療分野における国内事業戦略を発表した。自社のソリューションとパートナーとの協業で医療情報連携基盤の構築を支援する。
日本オラクルは10月26日、国内における医療分野の事業戦略を発表した。日本政府が主導となり取り組んでいる医療情報連携基盤「EHR(Electronic Health Record:生涯健康医療電子記録)」の構築を支援するという。
日本オラクルの執行役員 エンタープライズ営業統括本部 公共システム事業本部長 白石昌樹氏は、同社の国内の医療分野事業では「病院向けソリューション」「診療情報管理・活用ソリューション」の2つを重点領域としていたが、新たに「医療情報連携基盤」が加わったと説明。日本政府のIT戦略本部が推進する「シームレスな地域医療連携の実現」や「どこでもMY病院」構想などによる市場の拡大が背景にあるとしている。また、同社の医療業界向けの組織体制を強化。海外で実績のあるオラクルのソリューションを日本語化し、国内での提供を進めると語った。
同社が提供するのは、複数の医療機関で医療情報を共有できる連携ソリューション。具体的には、患者や臨床データを管理する「Oracle Healthcare Transaction Base」、「Oracle Database 11g」をはじめとするデータベース製品群、患者情報を一元管理するID管理製品「Oracle Identity Management」、システム間のデータ連携基盤「Oracle SOA Suite」などで構成される。電子カルテなどの医療情報システム間における情報連携の基盤となり、今後同社は医療専業ベンダーやコンサルティング企業との協業体制によって、EHR実現を目指すとしている。
また白石氏はそうした情報連携基盤に加えて、今後は「医療向けビジネスインテリジェンス(BI)」や糖尿病などの「慢性疾患管理ソリューション」といったアプリケーションを段階的に提供することで「“医療費の抑制”や“医療の質の向上”といった課題解決に貢献したい」と意気込みを語った。
米Oracle ヘルス・サイエンス・グローバル・ビジネス・ユニット シニア・バイスプレジデント ニール・デ・クレセンゾ氏は、オラクルの医療ソリューションは、カナダやシンガポールなどをはじめとして、海外の医療機関や自治体、医療メーカーで多くの導入実績があるとし、「日本でもソリューションと共にそうしたEHRの構築ノウハウを提供する」と語った。
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