病院と診療所間のシームレスなデータ連携によって、地域連携医療の実現を支援する。
NTTデータは7月13日、地域連携医療のモデルとして千葉県立東金病院を中心とする地域医療連携ネットワーク「わかしお医療ネットワーク」において、「慢性疾病管理プログラム」の運用を開始すると発表した。このプログラムは、患者ごとに設定された診療指針や検査情報などを地域の病院と診療所間で共有し、患者の疾病の状態に応じて処置の必要性をシステムが自動的に検知し、適切な時期に適切な治療を提供することができる仕組みを展開するというもの。
NTTデータは、地域ぐるみで糖尿病をはじめとする患者の病状の悪化を防ぎ、医療費の増加を抑制することを目的として、このプログラムを千葉県立東金病院と共同で開発した。このプログラムは、主に検査値の変化などの患者の病状を常に監視し、対象となる患者を早期の治療へ誘導して適切な時期に適切な治療を行うことで、重症化を予防し、良好な治療効果を実現する。
また、NTTデータでは今後、同プログラムを含めた地域医療アプリケーションを全国の地域中核医療機関・自治体・団体などへ順次展開する予定。それに先立ち、複数医療機関の情報共有を実現する地域医療インフラとして、クラウド技術を活用した「医療情報連携プラットフォーム」を2010年10月より稼働開始すると発表した。
医療情報連携プラットフォーム上の「統合化エンジン」を介したデータ交換処理によって、フォーマットの異なる医療情報であっても医療情報システム間で連携させることが可能になる。また、各医療機関は既存の情報システムを使用しながら、疾病管理を中心とする各種の地域医療連携を実現できる。このプラットフォームでは、EHR(Electronic Health Record:生涯健康医療電子記録)に実績ある統合化エンジンとして、ニュージーランドのOrion Health社の「Orion Health Rhapsody」を採用している。
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