500社余りの企業を対象とした調査によると、企業規模を問わず比較的高価な技術であるSSDへの関心が高いことが分かった。その背景にはストレージのパフォーマンス問題があるようだ。
ソリッドステートライブ(SSD)は比較的高価な技術ではあるが、同技術への関心は高い──。500社余りの企業を対象とした調査でこのような傾向が浮かび上がった。
この調査は米Kroll Ontrackが2011年に実施したもので、それによると回答企業の70%近くがSSDを現在利用しているか、近く導入する計画があるとしている(関連記事:企業向けSSD市場が活性化してきた本当の理由)。
回答企業の約75%は「回転型ディスクドライブよりもSSDの方がパフォーマンスが高いと思う」と答えた。またデータ消失の防止という面ではSSDの方が安全なメディアであり、消費電力も少ないので環境にやさしいという認識を各社が抱いていることも示された。
米Fayetteville銀行でIT担当上級副社長を務めるレス・バーンズ氏がSQL Serverのパフォーマンス問題に直面したとき、SSD技術のこういったメリットが頭に思い浮かんだという。
「当銀行の2大アプリケーションは、小切手の画像化システムとマーチャント(手形引受や証券発行など)処理を管理するシステムだ。これらのアプリケーションはSQL Serverがベースとなっているが、両方とも頻繁に“休憩する”という悪い癖がついてしまった。そのたびにユーザーがびっくりするので、仕事の流れにも支障が生じている」とバーンズ氏は話す。
バーンズ氏は、この問題にはディスクアクセス時間に伴うI/O応答速度の低下という現象が関係しているのではないかと考えた(関連記事:HDDのI/Oスループットを改善するSSD配置方法)。このため同氏は約14カ月前に、米DellのEqualLogicストレージ製品シリーズの「PS6000XVS」を導入した。同製品は15K(1万5000rpm)SASドライブとSSDを搭載する。同氏によると、SSD技術の導入は、階層型ストレージの配備に向けた取り組みの一環だという。XVSシステムを選んだのは、SASドライブと高速なSSDの両方が組み込まれているからだ。
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