SSDへのデータ格納方法には、2つの基本的な実装形態がある。キャッシングとプライマリストレージだ。
本稿ではソリッドステートストレージ技術を利用したデータ格納の2つの形態について説明する。1つはソリッドステートドライブ(SSD)を利用したデータキャッシング、もう1つはプライマリストレージとしてSSDを利用するという形態だ。2つの実装形態の長所と短所、そしてどちらの手法が自社環境に適しているかを判断する方法についても解説する。
ソリッドステートストレージ技術、あるいはSSDが多くのデータストレージ担当者の注目を集めているのは、SSDを利用することでストレージシステムのパフォーマンスが劇的に改善する可能性があるからだ。SSDプロジェクトに取り組む際には、最初に2つの決定を行う必要がある。使用するハードウェアのフォームファクターとSSDにデータを格納する方法だ。
キャッシングというのは、コントローラー(ソフトウェア、サーバに組み込まれたRAIDコントローラー、ハイエンドの外部ディスクコントローラーなど)が、従来のディスクストレージの前に置かれるキャッシュとしてSSDを利用する手法だ。キャッシングコントローラーは頻繁にアクセスされるデータ(「ホットデータ」とも呼ばれる)を特定し、このデータを自動的にSSDメディアに移動する。キャッシングアルゴリズムはキャッシングコントローラーによって多少異なるが、最も高速なメディアにホットデータを置くことによってI/Oパフォーマンスを改善し、I/O遅延を減少させるというのが基本的な考え方だ。I/Oパターンは日々刻々変化するため、キャッシングコントローラーはどのデータが最も頻繁にアクセスされるかを自動的に監視し、それを最も高速なメディアに移動する。ユーザーや管理者による操作は不要だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
製造業の8割が既存顧客深耕に注力 最もリソースを割いている施策は?
ラクスは、製造業の営業・マーケティング担当者500人を対象に、新規開拓や既存深耕におけ...
「生成AIで作った広告」が物議 そのとき、コカ・コーラはどう動いた?
生成AIを広告制作に活用し、議論を呼んだCoca-Cola。この経験から何を学んだのか。
新規顧客獲得と既存顧客のLTV向上、それぞれのCRO(コンバージョン率最適化)について
連載第4回の今回は、新規顧客の獲得と既存顧客のLTV(顧客生涯価値)、それぞれのCRO(コ...