「モノポリー」のソーシャルメディアキャンペーンが成功した秘密単純な方法でも大きな価値

定番のボードゲーム「モノポリー」がソーシャルメディア上で実施したキャンペーンが成功した。ソーシャルメディアをビジネスに生かすために、このキャンペーンから学べることとは?

2013年03月29日 08時00分 公開
[Karen Goulart,TechTarget]

 エンタープライズソーシャルネットワークのゲームにまだ参加していないのなら、参戦すべき時がきた。それは趣向を凝らしたFacebookページを用意し、Twitterのハンドル名を考え出して万事終了ということではない。単にブランドを広告する以上のエネルギーを積極的に投じていくということだ。エンタープライズソーシャルネットワークには世界中の数百万の人々を動かす力があることが分かれば、その気になるだろうか。

 米Hasbroは、まさにこの力を証明して見せた。同社は1903年に誕生した歴史あるボードゲーム「モノポリー」をリニューアルしようと、ネット上でユーザーに、8種類あるゲームの駒のうち、落選し刑務所行きになる駒と、それに代わる新しい駒を選んでもらう「Save Your Token」(駒を救おう)キャンペーンを企画した。具体的な方法としては、モノポリーのファン(Facebook上では1000万人)に専用のFacebookアプリから投票してもらった。ファンはこのアプリを使って投票結果を見ることも、Facebookでお気に入りの駒を宣伝することもでき、Twitterのハッシュタグも用意されていた。

 このクラウドソーシング型キャンペーンに参加したのは個人だけではない。参加者の中には企業も含まれ、各社のブランドと共通点のあるゲームの駒を応援している。靴を中心に扱う米オンライン通販サイトZappos.comは「靴」の落選阻止に励み、キャットフードブランドの米9Livesは「ネコ」の味方に付いた。結局、この9Livesのサポートが「アイロン」を刑務所に送り込むことになった(編注:当選したのはネコ)。

「モノポリー」キャンペーン成功の意味は

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia マーケティング新着記事

news006.jpg

「TikTok禁止」は結局、誰得? どうするトランプ氏――2025年のSNS大予測(TikTok編)
米国での存続を巡る議論が続く一方で、アプリ内ショッピングやAI機能の拡大など、TikTok...

news202.jpg

ネットの口コミを参考に8割超が商品を購入 最も参考にした口コミの掲載先は?
ホットリンクは、口コミ投稿の経験や購買への影響を調査した結果を発表した。

news071.jpg

「生成AIの普及でSEOはオワコン」説は本当か?
生成AIの普及によりSEOが「オワコン」化するという言説を頻繁に耳にするようになりました...