米IntelのBay Trailプロセッサを搭載するWindows 8タブレットが2013年内に登場する。パフォーマンスとバッテリー寿命に優れるこの新しいタブレット群がリリースされれば、Windows RTはますます企業から遠のくだろう。
米AppleのiPadが大成功を収めて以降、米Microsoftや他のベンダーは競合可能なタブレットにWindowsを搭載しようとし続けてきた。しかし、そこには大きな障害が横たわっていた。Windowsはx86プロセッサ上で動くが、このチップはiOSやAndroidタブレットに搭載されたARMチップよりも多くの電力を必要とする。そのためWindowsタブレットのバッテリー寿命は競合製品のものより劣る。
それに対するMicrosoftの回答が、ARMチップ上で実行できるように再コンパイルされたOS、Windows RTだった。このOSは基本的な問題を解決した。1回の充電でApple製品とほとんど同じ時間、稼働できるようになったのだ。ところが、このソリューションには大きな欠点があった。
Windows RTは、従来のWindowsバージョン向けに記述されたソフトウェアを実行できないのだ。それらのアプリケーションはx86プロセッサ用にコンパイルされているからだ。つまり見た目と動作はWindowsにそっくりだが、Windowsアプリケーションの99%を実行できないOSが出現したのである。
他にも幾つか制約がある。最も明白なものはOutlookの欠落だ。これによって、ほとんどの企業は全く興味を示さなかった。消費者の多くもWindows RTとフルバージョンのWindows 8の違いを理解できずに混乱したり、WindowsタブレットはWindowsマシンと同等の機能にすべきだとして、このRTプラットフォームを拒否した。
2013年5月6日(米国時間)、Intelは新しい「Silvermont」マイクロアーキテクチャを発表した。このアーキテクチャはBay Trailプロセッサの心臓部を構成するものとなる。Silvermontは現行のAtomプロセッサコアが必要とする電力の20%しか要求しない。これは画期的な改善だ。タブレット市場の形勢を一変させるものになるだろう。
そうしたプロセッサ上でWindows 8を実行するタブレットは、バッテリー寿命が現行製品に比べて大きく向上する。Windowsのフルバージョンを実行でき、なおかつWindows RTデバイスのように頻繁に充電を繰り返さなくてもよいということになれば、Windows 8タブレットは人々に強くアピールする製品になるだろう。
ただし、このカードの中にはジョーカーが1枚ある。Intelプロセッサの価格は、ARMベースのものより格段に高い。加えて、Windows 8はOSを保持するだけでも、より大きなストレージを必要とする。つまり、Windows RTタブレットの方が一般的には安価になるということだ。だが、これはさほど問題にはならないだろう。ノートPCと比べて機能的に遜色のない10〜12インチのWindows 8タブレットは、価格的にノートPCと大差なく、それくらいなら人々は喜んで支払うだろうからだ。
対照的にWindows RTは、400ドル以下の7〜8インチタブレットを提供するメーカーなどが採用し、使い慣れたユーザーインタフェースでWebサーフィンや電子メールなど、カジュアルな用途向けのモバイルデバイスを求める人々が購入することになるだろう。
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