2015年、Microsoftは535個のパッチをリリースした。各パッチの必要性や当てたときの影響を調べてサーバやクライアントに適用することに、企業は限界を感じている。
企業の情報セキュリティのリスクを最小限に抑える上で重要なのが、パッチ管理だ。だが、ソフトウェアのアップデートに苦慮している企業は多い。
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Dimensional ResearchとTripwireの脆弱(ぜいじゃく)性およびリスク調査チーム(VERT:Vulnerability and Exposure Research Team)がITプロフェッショナルを対象に調査を実施した。この調査には480人以上が参加し、パッチを最新状態に保つのに苦労している、またはパッチの量にうんざりすることがあるという回答が半数に上った。
また、クライアント側のパッチがリリースされるペースを管理できないと感じている回答者や、パッチの適用と脆弱性の解決の違いをITチームが理解していないと考える回答者も半数に達した。
「パッチによって特定のプラットフォームの脆弱性が複数解決されたとしても、解決されないプラットフォームが残ることもある。パッチとアップグレードが混同されている可能性もある。パッチとアップグレードは、対処する脆弱性が異なる場合も重複する場合もある」とTripwireのITリスクディレクター兼セキュリティストラテジストのティム・アーリン氏は指摘する。
調査報告書では、パッチ管理は一般にソフトウェアサプライヤーのセキュリティ報告や個別のパッチをチェックすること、脆弱性管理はパッチやセキュリティ報告を個別の脆弱性に切り分けることであると説明している。
パッチ管理の複雑性は増し続けており、完全にパッチが適用された状態を実現して維持するのは一層難しくなっているとアーリン氏は指摘する。2015年、Microsoftは122種類のプラットフォームに対して535個のパッチをリリースし、501個の脆弱性を解決した。
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