Parseのサービス終了が追い風に
モバイルアプリ開発でもシェア拡大、AWSモバイルサービスの全体像(1/2 ページ)
Amazon Web Servicesが、モバイルアプリ開発と管理ツールの魅力的なサービスラインアップを徐々に増築している。市場につむじ風を巻き起こす構えだ。
モバイルアプリ開発市場には、クラウドの巨頭Amazon Web Services(以下、Amazon)の影が忍び寄っている。それは潜在顧客はもちろん、競合企業にも通告されている。
企業には実に多くのツールの選択肢が提供されているのだ。にもかかわらず「Amazon Web Services」(AWS)は、その人気のインフラサービスと新しいmBaaS(mobile Backend as a Service)を頼りに、顧客を引き付けようとしている。こうした動きは、企業におけるモバイルアプリ開発の重要性が増していることに起因する。J. Gold Associatesの創設者で社長を務めるアナリストのジャック・ゴールド氏はこう主張する。
「モバイル開発は4~5年前のようなニッチな市場ではなくなっている。誰もがモバイル対応を期待している。それがなければ苦境に立たされることになる。一般消費者向けにサービスを提供している場合はことさらだ」(ゴールド氏)
IDCでプログラムディレクターを務めるアル・ヒルワ氏は、「Amazonは、AWSのモバイルサービスでクリティカルマスに達しようとしている」と述べる。
「全てのモバイルクラウドニーズに対する総合ショップにAWSが猛進していることは紛れもない事実だ」(ヒルワ氏)
AWSモバイルサービスの概要
AWSのモバイルプラットフォームを構成しているサービスの一部はモバイル専用だ。それ以外は、IT担当者や開発者がデスクトップのWebアプリケーションでも使用できる汎用的なサービスである。
こうしたAWSのサービスには、「Amazon Cognito」(IT管理とユーザーデータの同期)、「Amazon Simple Notification Service(Amazon SNS)」(プッシュ通知)、「AWS Device Farm」(アプリテスト)、「Amazon Mobile Analytics」「Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)」(ストレージ)、「Amazon CloudFront」(コンテンツ配信)、「Amazon DynamoDB」(データベースプラットフォーム)などがある。
Amazonは「AWS Mobile SDK」(ソフトウェア開発キット)のAPIも提供しており、開発者によるバックエンドサービスへのアクセスを支援している。開発者の中にはSDKを利用することで、アプリから直接バックエンドインフラにアクセスすることを好む人もいる。SDKでは、Appleの「iOS」、Googleの「Android」、Amazonの「Fire OS」のアプリ用のライブラリ、コードサンプル、ドキュメントに加えて、追加開発ツールのサポートも提供。だが、これらのサービスを全てまとめた簡潔なインタフェースを望む開発者もいる。
この状況を踏まえて、Amazonは2015年に「AWS Mobile Hub」を発表した。Mobile Hubは、AWSのバックエンドサービスをベースにモバイルアプリを開発するための統合されたコンソールだ。AWS Mobile Hubを使用すると、開発者は機能の選択肢と構成について学ぶことができる。その後「クイックスタート」アプリケーションを作成することで、必要なAWSサービスをプロビジョニングできる。開発者は、AWS Mobile Hubを新しいアプリの基盤として使用したり、アプリにコードを個別に切り貼りすることが可能になる。そして、2016年2月から一般提供されているMobile Hubを使用するために追加料金は発生しない。また、Mobile SDKについても同様だ。ユーザーは使用中の基本的なサービスに対して代金を支払えば良い。
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