Microsoftのクラウド型BIツール「Power BI」のコラボレーション機能を使えば、データを的確に分析し、実用的なデータを得ることができる。ただし、この機能の存在をよく知らずにいる人は少なくない。
顧客情報を収集する重要性を認識する企業が増える中、ベンダーは顧客関係管理(CRM)システムにより多くの情報を与え、的を絞った効率的な運用を支援している。一方で今日のビジネスインテリジェンス(BI)ツールには、幾つか重要な機能が欠けている。その1つは、複数のエンドユーザーが協力しあってデータから洞察を引き出し、共有情報に基づいて行動を起こせるようにするためのコラボレーションツールだ。
Microsoftのクラウド型オフィススイート「Office 365」で利用できるBIツール「Power BI」は、こうしたコラボレーションのための機能を備える。データ分析は従来、一部の限られた人しか実施していなかった。Power BIを使えば、複数のエンドユーザーでデータセットを共有し、容易に共同作業を進めることができる。Office 365の「SharePoint Online」や「Office 365グループ」などの情報共有機能を使って、データを発行することも可能だ。グラフや図表をデスクの上で寝かせたままにせず、SharePointでデータを共有し、修正を加え、あらかじめ設定したグループへ配布できる。
例えば営業部長がBIダッシュボードを使って、各営業担当者の生産性をチェックしているとする。確認するのは、問い合わせ件数、顧客との接触機会、売上高などのデータだ。ある特定の期間に問い合わせ件数が減った理由について担当者から説明を受けたい場合、営業部長は問い合わせ件数の減少を示すダッシュボードか、そのダッシュボードへのリンクを担当者に送信し、説明を促せばよい。現行のBIツールにはコミュニケーションツールが欠けているため、双方の会話はメールを使うのがデフォルトとなる。
実用的なBI環境を構築する鍵は、コラボレーションにある。だが現在、大半のBIアプリケーションにはコラボレーション機能が備わっていない。MicrosoftはPower BIにコラボレーションのための機能を幾つか提供しているが、活用しているユーザー企業はそれほど多くない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Boseが新型イヤホンをアクセサリーに CMOが語る「オシャレ推しに転じた理由」は?
2024年2月にオープンイヤー型のイヤホン「Bose Ultra Open Earbuds」を発売したBose。従...
「コミュニティー」の正解はオフライン? オンライン? トレジャーデータがコロナ禍で学んだこと
Treasure Data CDPユーザーが主体となって活動するコミュニティー「Treasure Data Rockst...
ニトリやサツドラも導入 自社ECで「Amazonのようなビジネス」を実現するサービスの魅力
オンラインマーケットプレイス構築を支援するMiraklが日本で初のイベントを開催し、新た...