パイロットに乱気流の情報をリアルタイム配信
ユナイテッド航空はパイロットの使うiOSアプリが安全運行を支えている
ユナイテッド航空は、「iOS」のカスタムアプリケーションとエンタープライズモバイル管理(EMM)ソフトウェア「VMware AirWatch」を使って、搭乗者の安全を確保しているという。どのような取り組みだろうか。
IT管理者の助けを借りられない上空4万フィートでは、信頼できる技術が鍵となる。
ユナイテッド航空のIT部門とオペレーション部門には、パイロット用のアプリケーションとデバイスを、必要なときに正しく動作させる責任がある。その任務の重要性は物理的にも比喩的にも、極めて高い。ユナイテッド航空の1日の出発便数は4500便を超える。となれば、できる限り最高のモバイル技術を採用すべきだろう。だからこそ、Apple「iOS」のカスタムアプリケーションを開発し、導入した。ユナイテッド航空で次世代航空管制システムおよびコックピット技術担当ディレクターを務めるジョン・メリット氏はそう話す。
「モバイル技術のおかげで、パイロットがどこにいようと、必要なツールを提供できるようになった。上空4万フィートでも、搭乗ゲートでもだ。私たちは、パイロットが各自のモバイルデバイスで必要なデータを全て入手できるようにすることを目指している」(メリット氏)
メリット氏はVMwareが2016年10月初めにアトランタで開催したエンタープライズモバイル管理(EMM)ユーザー向け年次カンファレンス「AirWatch Connect」でセッションに登壇し、ユナイテッド航空がiOSカスタムアプリケーションやその他のモバイル技術をどのように活用しているかについて語った。
iOSカスタムアプリケーション
「VMware AirWatch」(以下、AirWatch)のユーザーであるユナイテッド航空は、iOSカスタムアプリケーションを作成し、さまざまな用途に活用している。そのうちの1つを使えば、パイロットは最新の気象データを基に乱気流の状況を確認できる。衛星画像や地図などのデータを画面にリアルタイムで表示し、何かしら問題が発生している空域と自機との距離を把握することも可能だ。
目下、ユナイテッド航空が開発しているのは、上空を飛行中の他の航空機の位置と速度を確認し、うまく距離を取れるようにするためのアプリケーションだ。パイロットや乗務員が、ゲート変更や到着時間などの最新情報をリアルタイムで受け取るためのアプリケーションも使用している。このアプリケーションができるまで、一連の情報は大抵は数時間遅れで、紙の書類で配布されていた。
メリット氏によれば、このカスタムアプリケーションができる以前は、多くの搭乗者が一般利用者向けのサードパーティー製のフライト情報アプリケーションを使って、航空会社のスタッフよりも先にこうした情報を入手していたという。
「私たちが目指しているのは、テクノロジーを活用し、業務を改善することだ」と同氏は語る。
ユナイテッド航空がiOSデバイスやアプリケーションやコンテンツの管理にAirWatchを採用したのは、VMwareの価値と信頼性を重視した結果だという。航空会社にとって、信頼性は特に重要だ。
「一貫性が極めて重要な鍵となる」とメリット氏は語る。
上空で技術的な問題に直面しても、機内に頼れるITスタッフはいない。だからこそ、IT部門とオペレーション部門は事前にあらゆるトラブルの可能性を軽減しておかなければならない。
「上空では地上と同様の対応は受けられない。これはモバイルデバイスだけの問題ではない。搭乗者の安全を確保するための大きな取り組みの一環だ」とメリット氏は語る。
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